飲食 資金調達

サラリーマンの週末起業でキッチンカーがおすすめできる3つの理由と始め方を解説!

近年、副業や週末起業が注目を集めており、その中でも「キッチンカー」はサラリーマンにとって魅力的な選択肢の一つとして注目されています。
本記事では、サラリーマンがキッチンカーを週末起業として選ぶべき理由を3つ挙げ、それぞれ詳しく解説します。
さらに、キッチンカーを始めるための具体的なステップも紹介します。

キッチンカーがおすすめできる3つの理由

サラリーマンの週末起業にキッチンカーがおすすめできる理由を3つ紹介していきます。

初期投資が比較的低い

キッチンカーは、固定店舗を持つ飲食店に比べて初期投資が少なくて済むのが大きな魅力です。
店舗を構える場合、賃貸契約や内装工事などで数百万円以上の資金が必要になることが一般的です。
実際に日本政策金融公庫の「創業の手引+」の中でも、飲食店の開業は平均で883万円かかるとされています。
特に大きな割合を占めるのが内外装工事:41.7%(368万円)、テナント賃借費用:17.5%(155万円)と店舗に関わる投資となっています。
しかしながら、キッチンカーであればこれらの費用は必要なく、車両費用と最低限の設備投資で始められます。

具体的には、中古のキッチンカーであれば150万〜300万円程度で購入可能です。
また、業務用の調理機器を中古で揃えることでさらなるコストダウンが期待できます。
週末のみの運営であれば、車両をリースする選択肢も考えられ、初期費用をさらに抑えることが可能です。
最低でも200万円~300万円程度あれば開業できるため、収益性が低くなりやすい週末起業でも十分に開業できると言えるでしょう。

2. 柔軟な働き方が可能

サラリーマンが週末起業を行う場合、本業とのバランスが重要です。
キッチンカーは営業場所を自由に選べるため、地元のイベントやフリーマーケットなど、需要が高い場所や時間帯に合わせて効率的に営業ができます。

また、営業日を自分の都合で調整できるため、家族やプライベートの時間も確保しやすいです。
特に週末の繁華街やイベント会場は集客力が高いため、短時間で収益を上げるチャンスがあります。
飲食店では土日で全体の約40~50%を占める場合が多いため、週末起業は効率よく売上をあげることができる携帯と言えるでしょう。

3. リスクが低い

キッチンカーは固定店舗に比べて撤退や転換が容易です。
たとえば、営業場所が合わなかったり、思ったより売上が伸びなかった場合でも、車両を売却することで資金を回収することが可能です。
また、他の副業や新たなビジネスモデルに転向しやすいのもポイントです。

さらに、飲食メニューの変更も比較的簡単であり、市場のニーズやトレンドに柔軟に対応できます。
このように、失敗してもダメージが少なく、新しい挑戦をしやすいのがキッチンカーの魅力です。

キッチンカーの開業に必要な準備

キッチンカーの開業に必要な準備について解説していきます。

(1) 必須資格の取得

キッチンカーで食品を販売するには以下の資格が必要です。

  • 食品衛生責任者:各地の保健所が実施する講習を受講することで取得可能。調理師免許や栄養士資格を持つ人は講習不要。
  • 食品営業許可証:車両の仕様や取り扱い商材に応じた基準を満たし、保健所に申請します。地域によって許可条件が異なるため、事前の確認が重要です。
(2) 車両の準備

キッチンカーの車両は作業効率と取り扱い商材に合わせてカスタマイズします。

  • 接客面と調理面を統一:顧客に「魅せる調理」を行うために、調理の様子が見える配置を検討。
  • 収納と衛生管理:包材や食材の収納スペース、冷蔵設備、給排水設備を完備。

車両は中古車やレンタル車両も利用可能です。

(3) 資金の確保

運転資金として最低3カ月分の生活費や運営費を用意する必要があります。

  • イベント出店時には高額な出店料や仕入れが発生。
  • 無収入期間を乗り越えるための資金計画が重要。
(4) 保険への加入

キッチンカーでは「生産物賠償責任保険(PL保険)」への加入が必須です。
これは、食中毒や顧客の怪我に対する補償を行う保険で、多くのイベントで加入が条件となっています。

キッチンカーの主な出店形態

キッチンカーの主な出店形態は下記の通り。

(1) 通常出店
(2) 企業案件(買取出店)
  • 特徴:企業からの依頼で、売上が事前に確定する出店。
  • メリット:雨天や天候に左右されない。
  • デメリット:報酬の入金が後日になる場合がある。
(3) イベント出店
  • 特徴:地域の祭りや大型イベントでの出店。
  • メリット:短期間で高収益が見込める。
  • デメリット:天候や集客に左右されるハイリスク・ハイリターンな形態。
  • 具体例キッチンカー出店者募集要項 第6回 秋川流域花火大会

週末起業でも融資は可能!

キッチンカー開業には通常の飲食店よりも低コストといえども、全て自己資金で賄うのは難しいかと思います。
そこで活用したいのが融資です。
「週末起業では融資を受けられないのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかしながら、サラリーマンが副業で融資を受けることは十分に可能です
特に飲食店のような廃業率が高い業種の場合、本業の収入があることで、融資審査にプラスに働く可能性もあります。
しかしながら、事業への真剣度を疑われやすいので、事業計画書で収益性を示し、事業計画を具体化することが鍵です
また、副業の法人化は信頼性を向上させために有効な手段の一つです。
十分な収益が見込める場合は法人化の検討もしてみることをおすすめします。
サラリーマン副業に関する点につきましては下記の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

サラリーマンの副業で融資は可能?成功へのステップと注意点副業をするサラリーマンが増える中、その活動を拡大するために融資を検討する方も多いでしょう。 しかし、「サラリーマンが副業で融資を受ける...

日本政策金融公庫の活用

日本政策金融公庫は、新規創業者向けの融資制度を提供しています。
内容は下記の通り。

項目
融資限度額最大7200万円
運転資金の融資枠上限4800万円
返済期間設備投資:最大20年
運転資金:最大10年
据置期間最長5年
自己資金要件なし

公庫の創業融資のメリットは下記の通り。

  1. 低金利・無担保
    公庫の融資は低金利で、担保や保証人が不要な場合もあります。
  2. 柔軟な返済条件
    据置期間(返済開始を一定期間延ばす措置)や長期返済が可能です。
  3. 幅広い資金用途
    運転資金で在庫購入、広告宣伝、設備投資など、さまざまな目的で利用できます。

創業融資の中では最も条件が良い可能性が高いため、最もおすすめできる制度です。
しかしながら、公庫はコンプライアンスの関係上、本業に在籍確認や副業の許可を確認するケースがあります。
勤務先から許可を得ていない場合は、別の金融機関を利用した方が良いかもしれません。
公庫の副業バレについては下記の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。

副業で公庫の融資を受けたい!ばれるリスクと対策を解説副業をしている方が公庫(日本政策金融公庫)から融資を受けようとする際、「副業が勤務先にばれないか」という不安を抱えることがあります。 ...

地域密着型の金融機関を利用する

地域密着型の金融機関(信用金庫、信用組合など)も週末起業でおすすめできる金融機関の一つです。
地域密着型の金融機関は、申込者から提出された収入証明や確定申告書などの書類を基に、主に個人の信用情報を確認する形で審査を行います。
職場確認を求められるケースはあまりなく、副業に対する勤務先の承諾については申込者の判断に任されることが一般的です。
そのため、公庫の融資が副業であることが原因で下りなかった場合は他の金融機関を利用するという手もあるでしょう。

メガバンクや地方銀行は厳しい

一方で、メガバンクや地方銀行で副業の融資を受けるのは非常に難しいのが現実です
これらの金融機関は、安定した収益や十分な信用力がある企業や事業主を優先するため、副業のような小規模な活動には興味を示さないことが多いです。
週末起業で融資を狙う場合、上述の公庫や地域密着型の金融機関を利用することをおすすめします。

まとめ

今回はサラリーマンがキッチンカーを週末起業として選ぶべき理由と具体的な準備方法について解説してきました。
ポイントは下記の通り。

  • 初期投資が低く、中古車両や機器の活用で200万〜300万円程度から開業可能。
  • 営業場所や時間を柔軟に選べるため、本業との両立がしやすい。
  • 撤退や転換が容易で、失敗時のリスクが少なく市場ニーズに応じた対応が可能。
  • 日本政策金融公庫や地域密着型金融機関の融資制度を利用しやすい。
  • サラリーマンの副業として効率的かつ実現性が高いビジネスモデル。

 

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