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政府系金融機関である「商工中金」とは?日本政策金融金庫と比較!

政府系金融機関である「商工中金」とは?日本政策金融金庫との比較

金融機関から融資を受けることは新規開業や事業拡大の際に重要ですが、融資の申込先はどこを選べば良いかわからないという事業者の方は多いでしょう。

今回は融資の申し込み先として挙がることが多い政府系金融機関である「商工中金」について、同じく政府系金融機関である「日本政策金融金庫」と一部比較しながらご紹介します。

商工中金とは?

商工中金とは1936年に設立された政府系金融機関であり、正式名称を「商工組合中央金庫」といいます。

半官半民の金融機関であり、約80%は政府による出資で成り立っています。残りの約20%は特定の出資団体から出資がなされており、その出資団体に所属している団体or所属している団体の構成員と取引を行っています。

こうした特徴から、基本的に、ある程度の経営実績のある中小企業との取引が主となっています。

日本政策金融金庫との比較

商工中金と日本政策金融金庫はどちらも政府系金融機関ですが、機能などにおいて一部異なっています。

今回は以下の4つの観点からご紹介します。

①主な取引対象
……日本政策金融金庫は個人・中小企業に対し広く取引を行っていますが、商工中金は上記の通り、「ある程度の経営実績」、つまり、数期の決算が終わっていて、年商もそれなりに出ている中小企業・中堅企業が主な取引先となります。

こうした点から商工中金から融資を受けることは日本政策金融金庫の場合と比べて難しいと言えます。

しかし、商工中金の融資対象になることは、要件としては難しいというわけではなく、低金利であること・融資上限額が高いこと・長期的融資のみでなく短期的融資にも対応していることを考えると、融資の申し込みに挑戦する価値は十分にあるでしょう

②保証協会の保証は必要か
……日本政策金融金庫の融資は原則として保証協会の保証を受けるは必要ありません。

商工中金の場合は、審査の状況により保証協会の保証を受ける必要が出てきます。
➡ 他の民間金融機関などから、保証協会の枠を目一杯使って融資を受けている場合には、結局は保証協会の審査も入ってくるので、当然審査が厳しくなってきます。

③預金・決済機能について
……商工中金には預金・決済機能があるので、手形割引・短期融資を行うことができます。この機能は日本政策金融金庫にはありません。

この点は、商工中金を利用するにあたってのメリットと言えるでしょう。

④創業融資として利用できるか
……日本政策金融金庫は事業として創業融資に力を入れているため創業融資の申し込み先として利用できますが、商工中金はその性質から取引対象が既存の中小企業なので創業融資の申し込み先としては向きません。

以上のことから新規開業者の方は日本政策金融金庫からの融資を中心にえ、ある程度の経営実績を積んだ後により条件のいい商工中金からの融資を視野に入れていくとよいでしょう

また、上記では言及していませんが災害等による危機が起こった場合に相談窓口や特別貸し付け制度を設ける場合があり、こうした点もメリットとなっています。
※現在(8月29日)、日本政策金融金庫・商工中金では新型コロナウイルス感染症対策の特別貸付が行われています。

最後に

今回は商工中金についてご紹介させていただきました。各々の事業者の方の状況により最適な融資の申込先は違います。

迅速で円滑な融資の申し込みのためには、専門家の意見を参考にすることも一つの手です。

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