田舎での起業を考えている方も多いのではないでしょうか?
都市部に比べて競争が少ない反面、特有の課題も存在します。しかし、田舎ならではの魅力や資源を活かすことで成功する可能性は十分にあります。
今回は、田舎で起業する際に重要なアイディアの見つけ方と資産調達の方法について解説します。この記事を見て少しでも参考にしていただけますと幸いです。
田舎で起業するメリット
多くの人が都会の方が起業しやすいと考えがちですが、田舎で起業する方が都会よりも良い面もあります。
コストの低さ
田舎では、都市部に比べて店舗やオフィスの賃料や人件費が安いため、初期投資を大幅に削減できます。また、生活費も一般的に少なく済むため、運転資金やマーケティング費用など事業に必要な費用をより多く確保でき、スタッフの採用や育成にも力を入れることができます。
運転資金についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
競合が少ない
田舎では、同業種の企業が少ないため、競争が比較的緩やかです。このため、自分のビジネスを差別化しやすく、特定の顧客層や地域のニーズに特化したサービスを提供することができます。また、競合との比較も少ないため柔軟に価格設定やサービス内容を変更できるため、顧客のニーズに合わせたビジネス展開が可能です。
顧客ニーズの明確化
田舎では、地域コミュニティが密接なので、顧客の生の声を聞きやすいというメリットがあります。また、地元のイベントに参加したり、地域の人々と交流することで、顧客のニーズを的確に捉え、それに応える商品やサービスを提供できます。これにより、リピーターを増やし、地域の信頼を得ることに繋がります。
田舎で起業するデメリット
メリットもある一方で、デメリットもいくつか存在します。
市場規模の小ささ
田舎では、人口が少ないため、顧客数が限られ、市場規模が小さいという課題があります。そのため、売上を大きく伸ばすことが難しく、成長の機会が限られる場合もあります。特に、大規模な事業展開を考えている場合、収益性を確保することが難しいことがあります。
こうした課題を克服するためには、以下の改善策が考えられます。
- 地域の特産品を活かす
地元の特産品や文化を活かした商品やサービスを提供することで、他地域との差別化を図ります。地域ならではの魅力をアピールすることで、観光客や外部顧客など新たな顧客層を開拓することができます。 - サブスクリプションモデルの導入
定期的に商品やサービスを提供するサブスクリプションモデルを取り入れることで、安定した収益の確保と長期的な関係を築くことができます。顧客満足度を高めることで、リピート率の向上を図ることが可能です。 - 地域内でのコラボレーション
地域内における他事業者との連携強化を図り、共同プロモーションやイベントを開催することで、相互に顧客を紹介し合う仕組みを作ります。これにより、地域全体の活性化と顧客層の開拓が可能です。
アクセスの悪さ
交通インフラが整っていない地域では、顧客や仕入れ先へのアクセスが困難になることがあります。これにより、物流コストが増加し、商品やサービスの提供が遅れるリスクも高まります。また、顧客が訪れづらい立地にある場合、集客が難しくなることがあります。
こうした課題を克服するためには、以下の改善策が考えられます。
- オンラインサービスの提供
物理的な店舗に依存せず、オンラインでのサービス提供やデリバリーを検討します。 - 地域交通の活用
地元の交通機関やカーシェアリングサービスと連携し、顧客のアクセスを改善する方法を模索します。 - 拠点の見直し
もし可能であれば、アクセスの良い場所への移転を考慮し、顧客が訪れやすい環境を整えます。
人材確保の難しさ
田舎においては、専門性の高い人材の確保が難しいのが現状です。特に、専門性の高い仕事では、優秀な人材が不足していることが大きな課題となっています。また、都市部と比べると、生活環境やキャリアアップの機会が限られているため、地域外からの人材を呼び込むのが難しいという問題もあります。
こうした課題を克服するためには、以下の改善策が考えられます。
- リモートワークの導入
地元だけでなく、都市部からも人材を確保できるようにリモートワークを導入します。これにより、専門的なスキルを持つ人材を幅広く採用することが可能になります。 - 魅力的な職場環境
ワークライフバランスを重視した職場環境を提供するために、フレックスタイム制度や福利厚生の充実を図ります。これにより、地域外からの優秀な人材の誘致を促進し、定着率の向上を目指します。 - 地元での人材育成
研修プログラムやスキルアップの機会を提供し、地域内での人材育成を行います。
田舎で起業するアイディア
飲食店
都市部では競争が激しく、多くの飲食店が個性的なサービスやメニューを提供することで差別化を図っています。都市部と比べて店舗数の少ない地方でも、最新のトレンドを取り入れることで、他の店舗との差別化が可能です。例えば、世界や都市部で流行っているメニューをいち早く導入したり、SNSで話題のメニューを取り入れることが考えられます。
また、デリバリーやテイクアウトサービスの強化は、忙しいビジネスパーソンや、外出が困難な高齢者など、様々な顧客層のニーズに応える有効な手段です。こうしたサービスを提供することで、店舗への来店頻度が低い顧客にもアプローチでき、多くの人に利用してもらえるようになります。
飲食店の開業についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
古民家をリノベーションした宿泊施設など
古民家をリノベーションした宿泊施設やカフェなどは、近年、注目を集めています。
さらに、体験型の宿泊プランを用意することで、宿泊客は地域の特産物や文化をより深く知ることができ、他の宿泊施設との差別化を図ることができます。特に、外国人観光客の間では、日本の伝統的な文化や生活に触れられる機会として人気が高まっています。
また、宿泊客に地域の特産物を使った料理を提供したり、地元の職人によるワークショップを開催したりする体験型の宿泊プランを用意することで、他の宿泊施設との差別化を図ることができます。
カフェの開業についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
地元特産品の販売
近年、地元特産品を活用したビジネスが注目を集めています。
地域特産品の販売においては、全国の消費者に商品を届けることができるオンラインストアの活用が効果的です。その商品が生まれた背景や、生産者の想いを伝えることで、消費者の共感を呼び、購入意欲を高めることができます。一方、地域住民や観光客に対しては、直売所やマルシェの開設が有効です。試食や実演販売を行うことで、より深く商品を理解してもらい、購入に繋げることができます。
ネットショップの開業についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
資金調達方法
田舎での起業に必要な資金は、事業の規模や内容によって大きく異なりますが、一般的には必要資金のすべてを自己資金で賄うことは難しいことが多いです。また、起業後には予想外の支出が発生する可能性も考慮しておくべきです。
田舎での起業における資金調達の方法には、以下のような方法があります。
- 自己資金
自身が所有する資産を利用する資金調達方法です。自己資金が多いと多くの融資を受けやすくなるというメリットもあります。 - 親・親戚・友人に貸してもらう。
公式な手続きや審査が不要なため、迅速に資金を調達できるほか、低金利または無利息で借りられることが多く、返済期間についても柔軟に設定できる場合が多いです。 - 日本政策金融公庫等の金融機関から創業融資を受ける。
日本政策金融公庫の融資についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
- ベンチャーキャピタル
将来成長が見込めるベンチャー企業やスタートアップ企業の将来の成長を見込んでに投資する組織のことです。資金を返済する必要はありませんが、企業が成長や上場したときに株式を売却することで資金を回収します。 - エンジェル投資家
将来成長が見込めるベンチャー企業やスタートアップ企業に出資する個人投資家のことです。投資したお金を企業から直接回収することはせず、将来そのベンチャー企業が株式上場した際の出資金のキャピタルゲインを得ることを目的としている場合が多いです。
このうち、自己資金で開業できればベストなのですが、必要となる資金を全額自己資金で用意できる方は少数だと思います。
また、人脈や家族の力を利用し、「他人からの出資」によって開業資金を賄える方もかなりの少数だと思います。
現実的には、日本政策金融公庫等の金融機関や信用金庫からの創業融資を検討することが多くなると思います。
自己資金の説明はこちらの記事で詳しく説明しています。
利用できる融資先の例
下記は、創業や開業時に利用可能な融資先の例です。
【日本政策金融公庫】
創業・継承、設備投資、研究開発、海外展開など、様々な事業目的に合わせた融資制度がある機関です。
【保証協会付き融資】
信用保証協会(東京都の場合)が保証人となって金融機関から融資を受ける制度です。
まとめ
今回は、田舎の起業ついて、スポットをあててみてきました。創業時の融資を含め弊社では、多くの融資実績があります。
また、創業融資代行サポート(CPA)では、多くの事業主様から、創業融資や創業支援のご相談を承っており、多くのノウハウや情報を持っております。
まずはお気軽にご相談ください。お客様にとって最適なアドバイスを行わせていただきます。