副業で起業することは、リスクを抑えながら自分のアイデアを試し、スモールスタートで事業を立ち上げる方法として注目されています。
近年では政府が副業・兼業を推進していることもあり、以前よりも副業・兼業が一般的になってきました。
そこで今回は、副業から始める起業のアイデア出しの方法と、それを成功に導いた実例を紹介します。
副業起業を考えている方にとって、参考となる具体的な手法やステップを解説します。
目次
副業での起業アイデアの出し方
副業で起業する場合、いきなり大きな事業を始めるのではなく、小さなアイデアを元に始めるのがポイントです。
以下に、アイデアを見つける方法を解説します。
1. 自身の経験やスキルを活かす
自身が持つスキルや経験を見つめ直すことが、起業アイデアの源泉になります。
現在の仕事や過去の趣味で身につけたスキルが、他の人にとって価値あるサービスや商品に転化できる可能性があります。
また、自身の経験をいかすことで他社との差別化にもなりますし、自身の熱量にも繋がってきます。
下記は自身のホテルマンの経験やスキルを活用した起業事例です。
ビジネスモデルは専門家のスキルを「棚卸し」してパーソナルブランディングを提供。自分の強みやスキルを見つめ直し、それを他者に提供するモデルです。
このように、本業で培ってきたスキルを棚卸しして、副業に活用するというのは本業とのシナジー効果も期待できるおすすめの方法です。
2. 日常の不満や課題に注目する
日常生活や仕事で感じる不満や不便な点に目を向けることが、新しいビジネスのヒントになります。
「こんなものがあればいいのに」という気づきが、画期的なアイデアにつながることがあります。
下記は職場での課題に注目した企業事例です。
社長が職場でのコミュニケーション不足を感じ、「どこでも使えるホワイトボードが欲しい」と思ったことがきっかけで製品開発を開始。副業として少しずつ試作品を作り、市場性を確認しました。
クラウドファンディングを活用して、製品を制作しています。
このように、一般的な不便を解消する商品の場合、クラウドファンディングを活用した資金調達も有力な手段の一つとなるでしょう。
3. 家庭内やプライベートの経験を活かす
家庭内の出来事やライフイベントで感じた課題や不足を解決するためのアイデアは、他の家庭にも共通するニーズであることが多いです。
家庭がある方は自身の経験をもとに商品の開発を進めてみることも検討してみることをおすすめします。
以下、「家庭内やプライベートの経験を活かした起業事例」を2つ紹介していきます。
WA babywrapの事例では、看護師だった須佐瞳氏は、育児中に「もっとシンプルで使いやすい抱っこ紐が欲しい」と感じ、自作を開始しました。それを使っているところを見た友人からの依頼を契機に販売を開始しました。
女性の代表的な起業事例ともいえますが、育児関連のグッズは豊富にあるものの、大衆化されており、ニッチなニーズを答える商品というのはあまり数多くありません。
このように、副業や週末起業でニッチ産業に取り組んでみるのいうのも良いかもしれません。
株式会社ベジタルは妻の妊娠をきっかけに「妊婦向け食品が不足している」と気づき、妊婦向けスープ「マタニティスープ」を開発しました。
当初は外食店に勤務しながら、リスクを懸念して週末起業という形でスープの販売を開始。
その後好感触をへて、本業の退職や法人化に踏み切りました。
このように、まずは週末起業や副業で新商品を試しつつ、その後に副業を本業にして、法人化するというのはモデルケースの一つになりそうです。
4. 趣味や特技を基盤にする
趣味や特技を活かした副業は、自分が楽しみながら取り組めるため長続きしやすく、収益化の可能性も高いです。
まずは小さな規模から始めるのがコツです。
上述のWA babywrapも趣味として抱っこ紐作りを始めたことが、後に事業化につながりました。素材選びやデザインに時間をかけることで、他製品との差別化を実現しました。
趣味や特技を生かした起業家は全体の7.1%と全体であれば少数であるものの、副業から本業にする割合は26.4%と高い傾向にあります。
将来的には副業を本業にしたいと考えている方にとっては、検討余地のある起業方法の一つといえるでしょう。
5. 社会課題の解決を目指す
副業でも社会課題の解決に貢献できるビジネスモデルを考えると、付加価値が高まりやすいです。
持続可能な社会を意識したアイデアは、共感を得やすく広がりやすいです。
また、補助金を獲得する際も優遇されやすい傾向にあります。
下記は障害者雇用支援を主軸とする事業で起業した事例です。
副業の執筆活動で事業運営のスキルを磨き、障害者雇用の課題解決に貢献する事業へと成長しました。
副業起業を成功させるステップ
上記の成功事例を参考にすると副業を成功させるためのステップは下記の通りとなります。
- アイデア出し
- 自分のスキルや経験を活かす
- 日常生活や仕事の課題に注目
- 趣味や特技を基盤にする
- 家庭内の経験や社会課題を解決する
- 市場調査と計画
- ターゲット顧客とニーズを把握
- 競合分析で差別化ポイントを見つける
- スモールスタート
- 初期投資を抑え、小規模でテスト運用
- クラウドファンディングやSNSを活用
- プロモーション
- SNSやブログで情報発信
- SEO対策で集客力を強化
- 改善と成長
- 顧客からのフィードバックを収集し改善
- データを元に事業を拡張
- 本業化の判断
- 収益の安定性と成長の可能性を見極める
- リスクを軽減し、スムーズな移行を計画
まとめ
副業から始める起業のアイデア出しの方法と、それを成功に導いた実例を紹介について紹介してきました。
ポイントをまとめると下記の通り。
- スキルや経験を活かす:自分の得意分野を棚卸しし、他者に価値を提供できる方法を考える。
- 課題や不便に着目:日常や仕事での不満や課題を解決するアイデアを起点にする。
- 趣味や特技を基盤に:楽しみながら続けられる事業を小規模から始める。
- スモールスタートでリスク軽減:初期投資を抑え、テスト運用を通じて市場の反応を確認する。
- プロモーションと改善:SNSやブログで情報発信を行い、顧客のフィードバックを活用して事業を成長させる。
創業融資代行サポート(CPA)では、多くの事業主様から、日本政策金融公庫の創業融資や創業支援のご相談を承っており、多くのノウハウや情報を持っております。まずはお気軽にご相談ください。お客様にとって最適なアドバイスを行わせていただきます。