近年、学生起業家が増加しています。
大学生には社会人よりもより多くの時間があるなど、起業の際にはメリットも多くありますよね。
今回は、大学生起業のやり方から創業融資で申請できる金融機関についてまで、説明していきたいと思います。
弊社でも創業支援・開業サポートを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
目次
大学生で起業するメリット
大学生で起業するメリットは、以下の4つです。
- リスクが少ない
もし事業が失敗しても、就職という選択肢が残されています。また、起業経験やその際に得たスキル、実績をアピールすることで、社会人経験がない学生よりも注目されやすくなります。 - 大学の校舎を利用できる
大学の校舎や学内のパソコンを利用した場合、初期コストを抑えながらビジネスを始めることが可能です。 - 学生向けサービスに強い
同年代のユーザー、特に同じ学生という立場でのアプローチがしやすく、学園祭でのブース出展や構内での宣伝、販売、情報収集もスムーズに行えます。 - 使える時間が多い
大学生は社会人に比べて比較的自由な時間が多く、その時間を起業準備に活用することができます。
大学生で起業するデメリット
- 学業との両立の難しさ
起業活動と学業を両立させるためには、綿密な時間管理と高い集中力が必要になります。精神的な負担や学業成績への影響等も考える必要があります。 - 経験不足
社会人経験が少ないため、ビジネスに関する知識や経験が不足していることが多いです。また、人脈の少なさやリスク管理能力の不足等が挙げられます。 - 資金調達の難しさ
学生は一般的に収入が少なく、自己資金が限られています。加えて、金融機関の融資ハードル等も懸念するポイントです。
大学生起業家の成功例
こちらでは、学生時代に起業して成功した経営者の例を紹介します。
佐々木俊尚 (ミクシィ)
- 大学: 東京大学
- 起業した年齢: 22歳
- 事業内容: ソーシャルネットワーキングサービス(mixi)
佐々木俊尚は、東京大学在学中に「mixi」のアイデアを思いつき、大学卒業後に起業しました。日本国内でのソーシャルネットワーク市場において、Facebookが登場する前に圧倒的なシェアを誇るサービスに成長しました。
小川嶺(タイミー)
- 大学:立教大学
- 起業した年齢:20歳
「スキマ時間のある人」と「人手に困る人」のマッチングサービスです。隙間時間のある人にとっては応募も面接もなく1時間から働くことができ、稼いだお金をその日にもらうことができます。人手に困っている人はシフトの埋まらなかった時間やそもそも人手が足りない時間で募集をかければ求めているスキルを持った人がすぐに見つかるため、人手不足の悩みを軽減することができます。
堀江裕介(dely株式会社)
- 大学:慶應義塾大学
- 起業した年齢:21歳
当初はフードデリバリー事業でのスタートアップでしたが、2015年にメディア事業への転換を図りました。
事業転換後、同社はレシピ動画「クラシル」を運営しており、クラシルはサービス開始からわずか5カ月で月間再生数が1億回を超えるなど急成長を遂げています。
広瀬千明 (マクロミル)
- 大学: 早稲田大学
- 起業した年齢: 22歳
広瀬千明は、早稲田大学在学中に「マクロミル」を設立。同社はオンラインアンケートリサーチサービスを提供する会社で、急速に成長し、最終的には日本国内だけでなく、グローバルに展開しました。2014年には日本最大のマーケティングリサーチ企業となり、上場も果たしました。
マーク・ザッカーバーグ (Facebook)
- 大学:ハーバード大学
- 起業した年齢:19歳
マーク・ザッカーバーグは、大学在学中に「TheFacebook」というサイトを開発し、友人たちとそのネットワークを広げることから始めました。次第にそのアイデアが全世界で拡大し、最終的にはFacebookとして商業化され、世界最大のソーシャルメディアプラットフォームとなりました。現在は、Meta(旧Facebook)という企業に成長しています。
大学生が起業する際に必要な手続き
大学生が起業するにあたって、以下の手続きが必要です。
1.開業手続きを行う
法人設立の場合は、会社の本店所在地がある法務局で、設立登記を行います。
出資金の払い込みも必要です。
個人事業主の場合は、税務署で「開業届」を提出します。
法人・個人事業主の違いについてはこちらの記事でも説明しています。
2.税務署で各種届け出を行う
法人設立の場合は、税務署で「法人設立届出」の提出と、税金支払いの手続きを行います。
個人事業主の場合は、税金支払いの手続きを行います。
3.健康保険、年金保険の手続き実施する
法人設立の場合は、年金事務局で「健康保険・厚生年金保険新規適用届」の提出し、社会保険加入の手続きを行います。
個人事業主の場合は、市区町村役場で「国民健康保険」および「国民年金」の加入手続きを行います。
学生起業に限らず、「起業の流れ」についてはこちらの記事でも説明していますので、ご参照ください。
大学生の起業・開業で必要な資金調達について
大学生起業に限らず、一般的に必要資金のすべてを自己資金でまかなうことは難しい場合が多いです。
また、創業・開業後には予想外の支出が出てくることも念頭に置いておきましょう。
創業・開業時に限った話ではないのですが、創業・開業資金のための資金調達の方法には、以下のような方法があります。
- 全額自己資金で賄う。
こちらの記事で自己資金について説明しています。
- 他人(家族・親族を含む)から出資を受ける。
- 日本政策金融公庫等の金融機関から創業融資を受ける。
日本政策金融公庫の融資についてはこちらの記事でも説明しています。
このうち、自己資金で開業できればベストなのですが、開業・起業に必要となる資金を全額自己資金で用意できる方は少数だと思います。
また、人脈や家族の力を利用し、「他人からの出資」によって開業資金を賄える方もかなりの少数だと思います。
民間の金融機関は、大学生の起業資金の融資に積極的ではありません。
大学生が起業資金を融資で調達する場合は、日本政府金融公庫に相談するのがおすすめです。
自己資金の目安
自己資金の目安は、融資を受ける金融機関や事業内容によって異なりますが、一般的には、融資額の10%~30%程度が求められます。
自己資金が少ない場合でも融資を受けることは可能か?
自己資金が少なくても、事業計画が具体的で実現可能性が高いと評価されれば、融資を受けることは可能です。「自己資金が少ない場合」や「自己資金なし」でも申請は可能ですが、今までの実績からしますと、融資額の30%を目安にすることをおすすめいたします。「日本政策金融公庫の新規開業資金は自己資金なしでも利用できるか?」についてはこちらの記事もご参照ください。
日本政策金融公庫等の融資について
下記は、創業融資を受けられる金融機関の例です。起業・開業の際にもぜひご活用ください。
【日本政策金融公庫】
創業・継承、設備投資、研究開発、海外展開等、様々な事業目的に合わせた融資制度がある機関です。
【保証協会付き融資】
信用保証協会が保証人となって金融機関から融資を受ける制度です。実際の融資は信用金庫や信用組合が行い、それを保証協会が連帯保証してくれる形です。
【女性・若者・シニア創業サポート2.0】
東京都内での女性・若者・シニアによる地域に根ざした創業を支援するため、信用金庫・信用組合を通じた低金利(固定金利1%以内)・無担保の融資と地域創業アドバイザーによる経営サポートを組み合わせて提供しています。
こちらは東京都の制度にはなりますが、各都道府県や市区町村でも、若者支援の融資制度があるかもしれませんので、自治体に確認してみるのも良いと思います。
まとめ
今回は、「大学生起業」について、スポットをあてて見てきました。
創業時・起業時の融資を含め、弊社では多くの融資サポート実績があります。
また、創業融資代行サポート(CPA)では、日々、起業・開業に関するご相談をいただいており、特に、日本政策金融公庫等の創業融資や創業支援のご相談を数多く承っております。
そのため、非常に多くのノウハウや情報を持っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。お客様にとって最適なアドバイスを行わせていただきます。