- 審査結果は連絡の早さでわかる?
- 実際の審査のプロセスと所要日数
- 可決・否決の所要日数の実例
- 万が一否決になった場合にやるべき5つのこと
融資の申込をしてから結果が出るまでの間というのは、落ち着かずナーバスになってしまい、ついインターネットを検索したりしてしまいます。
その中には「連絡が早いと否決」という情報もあり、本当はどうなのかさらに気になってしまいますね。
そこで、今回は弊社のお客様の例を交え、融資審査の実際の所要日数とその傾向、否決になった場合の対処法を詳しくご説明いたします。
目次
【結論】日本政策金融公庫の連絡が早い=否決とは限らない!まずは落ち着いて事実を確認しましょう
日本政策金融公庫(以下、公庫)の公式サイトによると、申込後に融資が決まるまでの平均所要日数は2~3週間程度*となっています。
実際には担当者との面談を終えてから約2週間程度が多く、この間はどなたも不安になられています。
インターネット上で「否決のときは連絡が早い」という噂がありますが、可決の場合でも面談後すぐに連絡がきたり、単に追加書類の提出依頼の連絡だったという可能性もあるため、早い段階で連絡があったからといって一概に「否決だから早い」とは言えません。
ではさっそく、融資の審査期間について以下の3点を詳しくみていきましょう。
- 連絡の早さと審査結果の本当の関係について
- 可決・否決それぞれの平均的な審査期間について
- 万が一否決だった場合に取るべき行動について
*参照:日本政策金融公庫|よくあるご質問 事業を営む方 個人・小規模企業の方(国民生活事業)|Q4
なぜ「連絡が早いと否決」と言われる?その理由と実際の審査プロセス
まずは、「連絡が早いと否決」と言われている理由からご説明いたします。日本政策金融公庫の融資審査は、①の「申込」の段階で創業計画書などの必要書類を提出し、それらに基づいて面談が行われ、審査される流れで進みます。
一般的には、申込から審査結果が出るまでの期間は1ヶ月程度となります。

| 項目 | 期間 | 全行程目安 |
| 申込~面談 | 約1週間~2週間 | 約1か月~1か月半 |
| 面談~結果通知 | 約1週間~2週間 | |
| 結果通知~融資実行 | 約1週間 |
申込から約1週間~2週間ほどで担当者から面談の日程調整の連絡がきますが、面談までの間にも書類の内容と信用情報の確認が進められています。実は、この段階で否決になることもあり、その場合は面談前に連絡がきます。
通説の根拠1:書類や信用情報の確認段階で否決になるため
面談前に書類や信用情報で否決になるときは、以下の3つの理由が考えられます。
- 事業計画が曖昧・根拠がない
- 自己資金の「見せ金」など、虚偽がある
- 信用情報に傷がある
公庫の融資審査では、自己資金の形成過程と熱意ある事業計画が重視されますので、単純な自己資金不足による否決はあまりありません。
過去5年間にクレジットカードの支払滞納があるなど、信用情報に傷がある可能性がある方は、こちらの記事をご参照ください。
通説の根拠2:否決の方が事務手続きが少ないため
面談に進んだけれども、残念ながら否決になる場合も連絡が早いです。
これは連絡方法の違いによるもので、否決の場合は電話のみ、可決の場合は電話もしくは郵送での通知(契約書などと一緒に発送)になるためです。
ただし、最近は可決の場合でも通知の電話がくることがほとんどで、可決・否決の連絡日数の差はほぼなくなっています。
後述しますが、可決でも翌日に連絡が来る場合があり、否決だから連絡が早いとは言えなくなっています。
【実態】担当者の状況や支店、申込時期によって審査期間は大きく変動する
これまでは否決の連絡が早い場合を解説してきましたが、逆に否決でも審査期間が長い場合があります。
単に担当者が多忙で可決・否決に関係なく連絡が遅かったり、現地調査が必要になり日数を要していることがあります。
連絡が遅くなる主な理由は、次の通りです。
- 大型連休、お盆、年末年始の有無
- 担当者の抱える案件数
- 支店の繁忙状況(都市部か地方かなど)
- 決算期などの繁忙期
- ビジネスモデルが複雑
- 追加の資料提出の有無
- 現地調査の有無
- 融資申請額が大きい
- 返済能力に不安がある
- 担保や保証人の審査の有無
【専門家の視点】我々が見てきた「連絡の早さ」の実例
弊社コマサポでは、創業融資の申請代行サポートを承っており、日々、様々な業種の創業融資申請のお手伝いをさせていただいております。
弊社にご依頼いただいたお客様には、事業計画や創業計画書の作成サポートも行っておりますので、面談前に否決になるケースはありません。

「審査結果の連絡の早さ」では、面談の翌日に可決の連絡がきたお客様が複数人いらっしゃいます。
先述の通り面談前にも書類で審査が進んでいますので、そこでの評価が高い方は面談後の審査が早く終わる傾向にあります。
逆に、面談後に追加資料を提出して2週間後に否決になった方もおられ、否決だから連絡が早いわけではないことがわかります。
【体験談まとめ】実際の審査期間はどれくらい?可決・否決の連絡日数データ
では、実際の審査期間はどのくらいなのか気になりますね。
弊社のお客様では、可決・否決に関係なく約1週間~2週間の間で結果の連絡がくるケースが多く、それぞれの平均所要日数にはほぼ差がない状況です。
🟨可決の平均所要日数 → 7日
🟨否決の平均所要日数 → 8日
融資申込者の可決・否決の実例
下の表は、弊社のお客様の事例です。
一般的に追加融資の審査は結果が早く出る傾向があり、B社様は追加資料の提出がなければもう少し早く連絡がきていたと考えられます。
このことからも、連絡の早さは審査結果とあまり関係がないことがわかります。
| A社 | B社 | C社 | D社 | |
| 結果(可決/否決) | 可決 | 可決 | 否決 | 否決 |
| 申込種別(創業/追加) | 創業 | 追加 | 創業 | 創業 |
| 業種 | 小売業 | ITサービス業 | 美容業 | EC販売 |
| 申込金額 | 1,000万円 | 800万円 | 600万円 | 700万円 |
| 連絡までの日数 | 7日 | 8日 | 5日 | 14日 |
| 追加資料の提出の有無 | 無 | 有 | 無 | 有 |
| 連絡手段(電話/郵送) | 電話 | 電話 | 電話 | 電話 |
連絡の早さ以外で気になる「否決のサイン」はある?

「面談後の連絡の早さは結果に関係がない」とご説明いたしましたが、連絡が遅い場合は心配になりますね。
そこで、面談時の状況から否決になる可能性があるサインをみていきましょう。
サイン1:面談での担当者の反応が薄い、深掘りされない
面談時に事業計画への質問が少なかったり、こちらが熱意を込めて説明しても担当者の反応が薄く、手ごたえが感じられない場合は否決の可能性があります。
ただし、担当者が淡白な性格なだけの可能性もありますので、一概には言えません。
サイン2:追加資料の提出を一切求められない
通常、審査を進める上では何らかの追加資料を求められることが多いです。しかし、申込時に提出している創業計画書などの質が高く、提出が不要なだけの可能性もありますので、こちらも一概には言えません。
連絡手段(電話 or 郵送)で結果はわかる?
以前は「可決は郵送、否決は電話」という噂がありましたが、最近はほぼ当てはまらなくなりました。現在、審査結果の連絡は以下の方法で行われています。
🟨可決 → 電話もしくは郵送
🟨否決 → 電話
最近は可決の場合でもまずは電話で一報があり、後日必要書類が郵送されてくることが多いです。
ただし、担当者や支店の方針によっては郵送のみのことがあるため、連絡手段だけで結果を判断することはできない状況になっています。
【重要】万が一、日本政策金融公庫から否決の連絡が来たらやるべきこと5ステップ
残念ながら否決になってしまった場合でも、融資を諦めるのはまだ早いです。まずは審査に通らなかった原因をつきとめ、改善点を見つけましょう。
それによって日本政策金融公庫に再チャレンジするか、他の金融機関の融資に申請するのがいいか、ベストな方法が変わります。
順を追ってみていきましょう。
否決の連絡はショックを受けるものですが、感情的にならず、まずは丁寧にお礼を述べることが重要です。
直接的な否決理由は教えてもらえないことが多いですが、改善点のヒントを得るため、「今後の参考のために、どの点を改善すればよろしいでしょうか」といった聞き方で可能な限りの情報をヒアリングしておきましょう。
日本政策金融公庫は、融資が否決になっても再度申込が可能です。
ただし、すぐに申込をしても否決になる可能性が高いですので、弊社コマサポでは対策を講じたうえで半年後を目安に再チャレンジすることをお勧めしております。
「信用情報の傷」が否決理由の場合
半年後にその情報がCICやJICCから消えている可能性があります。
実際に弊社のお客様がこのケースに当てはまり、登録が消される時期を確認して時間を置き、無事に可決になりました。
「自己資金不足」が否決理由の場合
半年で一定額を積み立てた実績が評価される可能性があります。
経営者の経験不足を不安視されたのであれば、小規模でも事業実績を作るなど、原因に応じた対策をとることが重要です。
信用保証協会の保証付融資や自治体の制度融資など、公庫以外にも融資制度があります。
公庫だけにとらわれるのではなく、他の融資制度では審査が通るケースもありますので、検討してみてください。
公庫以外の資金調達方法には、次のようなものがあります。
| 保証協会付融資 | 創業時でも利用しやすい |
| 制度融資 | 低金利が魅力 |
| <東京都> 女性・若者・シニア創業サポート2.0 | 低金利が魅力 |
| 補助金・助成金 | 返済不要 |
保証協会付融資とは?
融資の返済が困難になった事業主の代わりに、信用保証協会が立替返済を行う融資制度です。
信用保証協会が金融機関に対して「信用保証書」を発行し、金融機関への返済を保証する役割を担い、事業主はその対価として信用保証協会に信用保証料を支払います。
金融機関は貸し倒れリスクが低くなるため、創業直後で資金や信用に乏しい中小企業・小規模事業者の方も審査が通りやすい傾向にあります。
▼保証協会付融資の仕組み

保証を受けるための条件など、詳しくは全国信用保証協会連合会「初めての融資と信用保証」をご参照ください。
制度融資とは?
地方自治体が主体となり、信用保証協会や金融機関と連携して提供する融資制度です。
保証協会付融資と同じく、信用保証協会が事業者の債務を保証するため、銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受けやすくなります。
また、金利や信用保証料の一部補助といった支援を用意している自治体が多く、実質的な負担を軽くしながら融資を受けられます。
▼制度融資の仕組み

制度融資も「保証協会付き融資」ですが、代替案①の「保証協会付き融資」とは以下のような違いがあります。
- 地方自治体に申込をする
- 地方自治体が金融機関をあっせんする
- 地方自治体が金利や保証料の一部を補助してくれる場合がある
- 目的(創業・設備投資・経営安定化など)が限定されている
注意点は、地方自治体と信用保証協会を経由するため、融資の実行までに時間がかかることです。
しかし、金利や保証料の補助がある自治体は、低金利で融資を受けることができますので、お住まいの自治体で制度融資について確認されることをお勧めいたします。
東京都で起業する場合は、都が実施している創業支援制度「女性・若者・シニア創業サポート2.0」があります。
対象は、女性・若者(39歳以下)・シニア(55歳以上)の方です。
事業地域と対象者が限定されるため、すべての人が利用できる制度ではありませんが、要件に該当する場合はおすすめの資金調達方法となります。
女性・若者・シニア創業サポート2.0の概要
| 項目 | 内容 |
| 対象 | 都内における下記の条件にあてはまる方 ▫️女性 ▫️若者(39歳以下) ▫️シニア(55歳以上) ▫️創業の計画がある または 創業後5年未満(女性は7年未満)の方 ▫️地域の需要や雇用を支える事業(NPO等も含む) |
| 融資限度額 | 女性 ▫️2,000万円以内 ▫️運転資金のみは1,000万円以内 |
| 女性以外の方 ▫️1,500万円以内 ▫️運転資金のみは750万円以内 | |
| 金利 | 固定金利1.25%以内 |
| 返済期間 | ▫️10年以内 ▫️据置期間3年以内 |
| 担保・保証人 | 担保:無担保 保証人: ▫️個人事業主は不要 ▫️法人は必要となる場合がある |
*条件・金利:2026年4月1日時点
*最新の事業概要は公式サイトをご確認ください。
この制度は、金融機関が事業者に直接融資を行う「プロパー融資」です。
金利が低く魅力的ですが、一般的な制度融資と比べると審査のハードルがやや高めになります。
補助金や助成金は返済不要のため、融資とあわせて検討することをおすすめいたします。
| 名称 | 種類 | 概要 | 例 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 補助金 | 地域の雇用や産業を支える小規模事業者に対し、要件を満たす取り組みに使った経費の一部を補助する | 店舗・事務所の改装費、Webサイト制作・開発費など |
| IT導入補助金 | 補助金 | ITの導入に関連する経費を対象に、その一部を補助する | 個人事業主のパソコン購入費など |
| 創業助成金(東京都中小企業振興公社) | 助成金 | 都内の創業者に対し、創業初期の必要経費のうち400万円までを助成する | 賃借料、広告費など |
補助金や助成金は、返済不要という大きなメリットがある一方で、以下のような注意点もあります。
- 後払いの形式で提供され、立替金が発生する
- 申請には必要な書類や情報提供が多く、手続きが複雑で時間がかかる
- 補助金は採択される必要があり、申請すれば受給できるものではない
- 受給後に、実施内容や成果を報告する必要がある場合があり、報告内容が不十分な場合は減額される可能性がある
詳しい内容は以下の記事で解説しております。
日本政策金融公庫に再チャレンジするにせよ、他の融資に申込むにせよ、第三者のプロの視点で事業計画を分析してもらうことで、審査に落ちた理由や改善点が明確になり、次の審査に通過する可能性が高まります。
再申請で確実に融資を受けたい場合は、税理士などの専門家のサポートを活用することをおすすめいたします。
弊社コマサポでは、資金調達の経験が豊富なコンサルタントがSTEP1~4まですべてサポート可能です。おひとりで抱え込まず、ご相談ください。
まとめ:審査結果に一喜一憂せず、次の準備を始めましょう
公庫の融資審査の結果連絡について、まとめると次のようになります。
- 結果連絡は可決・否決に関係なく電話が主流
- 結果連絡が来るまでの所要日数は、約1~2週間
- 可決・否決に関係なく連絡が早い場合がある
- 否決の場合は、必ず理由を聞く
重要なのは、否決の場合です。
担当者からヒアリングしたことを元に原因が分析できたら、次に融資申請するための対策を始めましょう。
約半年後に日本政策金融公庫に再チャレンジもできますし、信用保証協会の保証付融資や地方自治体の制度融資に申請する道もあります。
どの融資がいいのか悩んでしまったら、税理士などの専門家にご相談ください。弊社コマサポには資金調達の経験豊富なスタッフが在籍しており、あなたのお悩みに的確なサポートが可能です。
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駒田会計事務所【コマサポ】
代表 駒田 裕次郎
(税理士・公認会計士・認定支援機関)

| 監修: 駒田 裕次郎 駒田会計事務所【コマサポ】代表 | ||
| 【来歴】大手監査法人の経験を活かし、創業支援・補助金サポートを中心とする「駒田会計事務所」を東京・渋谷に設立。資金調達や事業計画の作成、税務や経営相談まで顧客に寄り添うきめ細やかなサポートを提供。 【実績】創業融資・補助金の支援実績は、累計3,000件以上(2026年4月末現在) 【所有資格】 ・日本公認会計士協会 東京会所属(第26214号) ・東京税理士会所属(第118805号) ・経営革新等支援機関(認定支援機関) | ![]() | |
| 「一人ひとりの起業家の成功を願い、日本の未来を明るくする」をモットーに、日々奔走。 | ||

駒田裕次郎




























