- 追加融資で面談が省略されるかどうかの結論
- 面談なしを実現するための具体的な条件と準備
- 追加融資の申込から入金までの全手順
- 万が一、面談になった場合の万全な対策
日本政策金融公庫(以下、公庫)で創業融資を受けたけれど、もう一度融資を受けたい方や、まだ返済中だけれど追加で融資を受けたいという方がいらっしゃると思います。
その際に、面談を省略できるのかどうかは気になるポイントですね。
そこで今回は、公庫での追加融資を検討している方に向けて、面談を省略できる条件や、追加融資の審査をクリアするためのポイントを詳しく解説いたします。
目次
【結論】日本政策金融公庫の追加融資は ”条件付き” で面談なしになる
追加融資とは、初回融資を受けた金融機関から追加の融資を受けることを指します。
返済期間中の場合、同一の金融機関から追加融資を受けることは難しいものですが、公庫は返済期間中の融資にも対応しています。
しかし、追加融資の場合でも基本的に面談が必要となっています。
ただ、一部の方は面談なしで追加融資を受けています。
どのような条件がそろうと面談なしになるのかをみていきましょう。
まずはココを確認!追加融資で面談なしになる可能性チェックリスト
以下の問いの「YES」の数を数え、面談なしに該当するかどうかを確認してみましょう。
| YES | Q |
| □ | 前回の融資から1年以内ですか? |
| □ | 前回の融資から事業内容に大きな変更はないですか? |
| □ | 返済の遅延は一度もありませんか? |
| □ | 元本の返済は始まっていますか? |
| □ | 前回融資された資金の用途は申告通りですか? |
| □ | 直近の決算(または試算表)で利益は出ていますか? |
| □ | 今回の希望額は前回の融資額より少ないですか? |
| □ | 前回の融資後、他の金融機関からの借入はありませんか? |
<YESの数>
- 7つ以上 → 面談なしの可能性大
- 5〜6つ → 要相談
- 4つ以下 → 面談になる可能性が高い
専門家が解説!追加融資で面談なしになるための5つの重要条件
公庫の追加融資の審査は、「返済能力」がポイントになります。
面談が不要になる重要条件は、次の5つです。
返済中の融資の「返済実績」は、追加融資を受ける際の重要な判断材料です。取引期間が1年以上あり、滞納なく返済されている場合、事業の安定性が評価されて面談がない可能性があります。
- 既存融資の返済に遅れがない
- 元本の返済が始まっている
返済計画で金利の返済期間を長めに設定した方は要注意 - 税金の滞納がない
公庫は政府系金融機関のため、所得税や法人税などの税金の滞納はご法度 - 他の金融機関からの借入がない
前回の融資後に他の金融機関で新たに借入を行っている場合は、追加融資自体が難しくなる
創業融資の場合は、自己資金や経験等を含めて総合的に判断されます。
一方、追加融資の場合は、すでに実績が出ているため、決算書や確定申告書などの実績ベースで審査が進みます。
売上が順調に増え、利益も出ていれば追加融資を受けられる可能性が高く、面談もなしになる可能性が高いです。
- 公庫に提出する書類でアピール
試算表や決算書で、売上や利益が安定・向上していることを示す - 赤字決算の場合はその理由と対策を
公庫が納得できるような理由(事業拡大に伴う先行投資など)と改善計画を合理的に説明する - 実績が計画書に近い状況で推移していることを示す
すでに提出した創業計画書の実績と現状を比較されるため、計画書に近い状況で推移しているとプラス評価される - 計画書と実績に大きく差異がある場合には、原因の説明を
場合によっては計画を変更、修正する必要があり、新たな事業計画書の提出が必要になる
追加融資を受ける前提として、前回融資時から事業内容に大きな変更がないことがあげられます。
条件2のポイント③でご説明した通り、追加融資では提出済みの創業計画書をもとに実績と現状を比較されるため、事業内容も同じであることが重要です。
もしも業態転換など大きな変更がある場合は、新しい事業計画を説明する必要があるため、面談が必須となります。
追加融資を申請する場合、その理由の適切性とともに、追加融資の希望金額が事業規模や既存融資と比較して妥当な範囲であることが重要です。
また、既存融資の使途が申告通りであることも重要です。
もしも目的外に転用している場合、追加融資自体が難しくなります。
なお、元本の返済状況によりますが、一般的に追加融資額は既存の融資額よりも低くなる傾向があります。
使途が不適切と判断されるのは主に「設備資金」。
以下のような例は、追加融資自体が難しくなります。
- 購入予定であった設備をリース契約に変更した
- 購入予定であった設備を購入していない など
※運転資金については、資金使途が特に制限されていないため、細かく聞かれることはほぼありません。
追加融資の際の担当者は、既存融資のときと基本的には同じ方になります。
担当者に対し、定期的に業況報告を行ったり、毎月の返済時にメールで連絡を入れるなど、日ごろからコミュニケーションをとって信頼関係を築いておきましょう。
担当者が状況を把握しやすいため、いざという時に有利に働く可能性が高くなります。
【実践ガイド】日本政策金融公庫 追加融資の手続き・流れを4ステップで解説
公庫の追加融資の申込~入金までの流れは、以下のようになります。

- 前回融資を受けた公庫の支店の担当者宛てに電話で連絡する
取引番号があるとスムーズです。
担当者や取引番号がわからない場合でも、取り次いでもらえます。 - インターネットで相談・申込をする
相談の場合は、日時の予約をします。
申込の際には、取引のある支店名、取引番号、支払額明細書が必要になるほか、このタイミングで必要書類一式を提出します。
電話で連絡した場合、必要書類を記入後、公庫宛てに送ります。
申込者の状況によっては追加で必要になる資料もあります。その場合は担当者からの案内に従って準備を進めましょう。
必要書類は、公庫ホームページの各種書式ダウンロードから入手できます。
| 書類 | 例 |
| 本人確認書類 | 🔹運転免許証 🔹パスポート など |
| 預金通帳 | 返済口座として現在利用中の預金口座を送金先とする場合は提出不要 |
| 2期分の決算書類(個人事業主) | 確定申告書 *青色申告の方は青色申告決算書、いわゆる白色申告の方は収支内訳書を含む |
| 2期分の決算書類(法人) | 🔹貸借対照表 🔹損益計算書 🔹勘定科目内訳明細書 🔹法人事業概況説明書 🔹キャッシュフロー計算書 |
| 全体像の確認用書類 | 事業計画書 |
| 売上の確認用書類 | 🔹売上の月次推移表、試算表など 🔹資金繰り表 |
| 納税の確認用書類 | 🔹納税証明書 🔹課税証明書 |
| 返済の確認用書類 | 🔹返済予定表(教育ローン、住宅ローンなど) |
| 見積書 | 設備資金を申込の場合のみ |
担当者が重点的に確認するのは、毎月の売上や売上見込み、借入金の返済状況がわかる書類です。
わかりやすく、内容にもれがないように作成しましょう。
提出書類だけでは判断が難しい場合、面談の連絡が来ます。
面談の有無を問わず、担当者から現在の状況についての質疑があります。提出書類が公庫に到着後、通常1週間程度で結果が出ますが、書類に不備がある場合などは長引く可能性もあります。
融資が決定すると公庫から契約書類一式が郵送されます。
契約書に署名・捺印後、公庫に返送します。
返送した契約書が公庫に到着した3~4営業日後に、指定口座に振り込まれます。
追加融資でも「事業計画書」はとても重要な書類です。
下記のブログでは、創業計画書との違いや書き方のポイントをまとめております。ぜひご参照ください。
万が一、面談になった場合の対策|聞かれること・準備すべきこと
面談で主に確認される3つのポイント

すでに提出した創業計画書の実績と現状を比較されます。
計画書に近い状況もしくは増益で推移し、今後も安定するであろうことを伝えましょう。赤字の場合は、その理由と改善策を明確に伝えることが重要です。
面談で明確に説明すべきは、次の2点です。
- 追加融資が必要な理由
- 何に使うのか
担当者が不足金額のイメージをしやすくなるよう、根拠とともにわかりやすく説明しましょう。
事業計画書に追加融資の返済計画を盛り込み、計画的に返済可能であることを根拠とともに説明しましょう。
これだけは準備!面談に持参すべき資料と心構え
面談は、限られた時間内で担当者が納得する説明をする場です。
簡潔でわかりやすい応答をするため、以下の2点は必ず持参しましょう。
- 提出済みの書類一式の控え
- 事業計画を補足する資料(販売資料など)
面談は担当者とのコミュニケーションの場です。誠実かつ自信を持った態度で臨んでください。
服装や心構えについて不安な方は、こちらの記事をご参照ください。
よくある質問(Q&A)
実績をもとに返済能力を重点的に確認されるため、ケースバイケースとなります。業績が悪化している場合は、初回の融資より厳しくなる傾向があります。
明確なルールはありませんが、一般的には半年〜1年以上の取引実績があった方が有利となります。前回融資の元本の返済を開始しているか、少なくとも決算を1回経ていると追加融資を受けやすいです。
不可能ではありません。
ただし、赤字の原因と改善策を合理的に説明できることが重要になるため、融資の専門家(税理士、公認会計士、認定支援機関等)に相談されることをお勧めいたします。
審査通過の確率を上げるなら専門家への相談も一手

税理士などの専門家に依頼するメリット・デメリット
追加融資の審査で最も重要になる事業計画書は、自力で作成可能です。しかしながら、審査の通過率を高めたい場合は専門家のサポートを活用することをおすすめします。
以下のメリット・デメリットを参考に、専門家に相談するかどうかを検討してみてください。
| メリット | |
| 🔸事業計画や書類の精度が上がる | |
| 🔸面談対策が万全になる | |
| 🔸金融機関との交渉を任せられる | |
| 🔸本業に集中できる | |
| デメリット | |
| 🔹費用がかかる | |
| 🔹信頼できる専門家を探す手間がかかる | |
信頼できる融資専門家の選び方 3つのポイント
せっかく予算をかけて専門家に相談するのであれば、成果を出せる相手を選びたいですね。
以下の3つのポイントをチェックして、ご自身に合う専門家を見つけてください。
- 公庫の融資サポート実績が豊富かどうか
- 料金体系が明確で、事前に説明があるか
- 親身に話を聞いてくれるか(相性がいいかどうか)
詳しい内容は、以下の記事の「超重要!起業相談で失敗しないための3つのポイント」で解説しております。ぜひご参照ください。
まとめ:面談なしを目指すなら事前準備がすべて
公庫の追加融資では、「返済能力」がポイントでしたね。
面談なしで追加融資を受けられるかどうかは、書類上で以下の5点がわかることが重要です。
- 追加融資が必要な理由
- 返済や納税遅れがないこと
- 決算を少なくとも1回経ている or 前回融資の元本の返済を開始していること
- 売上が順調で、今後も継続して伸びる可能性が高いとわかること
- 融資希望額とその使途に妥当性があること
面談の有無に関わらず、良好な事業運営と返済実績、そして事業計画の根拠ある説明は必須になります。公庫の担当者が読みやすく、理解しやすいように、ポイントを押さえた書類作成がとても重要です。
弊社コマサポは、公庫の追加融資にも手厚いサポートをいたしております。まずは無料相談からお問い合わせください。
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まずは創業・起業のこと、融資に関することなどお気軽にご相談ください。お客様にとって最適なアドバイスをさせていただきます。
駒田会計事務所【コマサポ】
代表 駒田 裕次郎
(税理士・公認会計士・認定支援機関)

| 監修: 駒田 裕次郎 駒田会計事務所【コマサポ】代表 | ||
| 【来歴】大手監査法人の経験を活かし、創業支援・補助金サポートを中心とする「駒田会計事務所」を東京・渋谷に設立。資金調達や事業計画の作成、税務や経営相談まで顧客に寄り添うきめ細やかなサポートを提供。 【実績】創業融資・補助金の支援実績は、累計3,000件以上(2026年4月末現在) 【所有資格】 ・日本公認会計士協会 東京会所属(第26214号) ・東京税理士会所属(第118805号) ・経営革新等支援機関(認定支援機関) | ![]() | |
| 「一人ひとりの起業家の成功を願い、日本の未来を明るくする」をモットーに、日々奔走。 | ||

駒田裕次郎


























