日本政策金融公庫が提供している「公庫融資」には多くのメリットがありますが、もちろんデメリットも存在します。
融資の利用を検討している方は今回の記事を参考に、メリットとデメリットの両方を確認してから利用するべきかどうかを決定してください。
それでは、公庫融資のメリットから確認していきましょう。
目次
公庫融資のメリット
公庫融資には次のように多くのメリットがあります。
創業間もない企業でも融資が受けられる
創業から間もない企業であっても融資が受けられるという点は、創業した企業にとって大きなメリットです。
民間の金融機関では、「2~3期分の決算書提出」などを融資の条件に据えている場合も少なくありませんが、日本政策金融公庫では創業したばかりの企業にも融資を行っています。
創業のためには資金が必要ですが、公庫融資は創業資金の調達方法としても優れた方法です。
特に「新規開業資金」は創業して間もない方やこれから創業・起業される方が利用しやすい制度として浸透しています。新規開業資金についてはこちらの記事もご覧ください。

金利が上昇しない
公庫融資では「固定金利」を採用しており、経済情勢により金利が上昇することはありません。
変動金利の融資では返済中に金利が高くなるケースも多く見られますが、金利変動の不安がないこともメリットのひとつです。
日本政策金融公庫の創業融資の金利についてはこちらをご確認ください。
長期的な返済が可能
返済期間が長期に渡ることから、毎月の返済負担が軽減されることもメリットです。
返済期間は融資制度により異なりますが、運転資金では約7年、設備資金では10~20年となっています。
民間の金融機関より長期に渡る返済が可能となることから、返済に追われるリスクが低くなるでしょう。
日本政策金融公庫の創業融資の返済期間についてはこちらの記事もご覧ください。

担保・保証人・保証料が不要
公庫融資では担保や保証人が不要である制度があります。
さらに、保証協会に保証料を支払う必要もないことから、気軽に融資を受けたいという方に適しています。
担保や保証人が必要なく、保証料も不要であることは、創業したばかりの小規模企業にとって見逃せないポイントです。
民間金融機関と審査基準が異なる
日本政策金融公庫と民間金融機関は異なる審査基準を設けています。
そのため、民間金融機関では融資を受けられなかった企業であっても、公庫融資の審査に通過する可能性は残されています。
日本政策金融機関では、中小企業の創業・経営支援を行うために融資を行っていることから、なるべく融資が可能になるような審査を行うことが特徴です。
必ず審査に通過できるというわけではありませんが、民間金融機関と審査基準が異なることによって、審査通過率に変化が起きることも考えられるでしょう。
日本政策金融公庫の創業融資の審査基準についてはこちらの記事もご覧ください。

民間金融機関からの融資が受けやすくなる
公庫融資を利用するとその後、民間金融機関からの融資が受けやすくなることもメリットのひとつです。
日本政策金融公庫から融資を受けた実績があるということは、民間金融機関にとっては信用情報のひとつとなり、融資の条件をひとつ満たしているということと同義であるためです。
そのため、公庫融資を利用する前より利用した後の方が、民間金融機関からの融資難易度が低くなります。
公庫融資を利用して実績を積むことは、民間金融機関から融資を受けたいと考えている人にとってもメリットです。
事業のアドバイスを受けることも可能
日本政策金融公庫では、事業に関するアドバイスを受けることも可能です。
前述のとおり、日本政策金融公庫の融資制度は、中小企業の創業・経営支援を行うために実施されている制度です。
事業に関するアドバイスを受けられるという点は、民間金融機関からの融資では得られないメリットです。
公庫融資のデメリット
それでは次に、公庫融資のデメリットに関しても確認しましょう。
準備しなければならない書類が多い
公庫融資では、準備しなければならない書類が多岐にわたることがデメリットです。
提出書類が多いことは、日本政策金融公庫の審査項目が多いことに由来しますが、反面、できる限り融資を可能にしようとする努力の結果でもあります。
企業の創業・経営を支援するためには、多くの書類から「融資できる条件」を見つけなければなりません。
民間の金融機関よりも準備するべき書類は多くなりますが、通常の審査では融資が行えない企業に対して融資を行うために致し方ないデメリットだと言えます。
必要な書類については、こちらの記事で紹介していますのでぜひご確認ください。

融資実行までに時間がかかる
公庫融資のデメリットとして、相談から融資実行までに時間がかかることも挙げられます。
初めての申込みであれば、相談から1ヶ月程度かかることも珍しくありません。
ただし、融資実行までに時間がかかることは、融資しやすい審査を行っていることと、低金利を実現していることの代償でもあります。
そのため、融資実行までに時間がかかることはデメリットだと考えられますが、金利の低さや審査基準が民間金融機関と異なることを含めて考慮すると、一概に完全なデメリットであるとは言い切れません。
業績により金利が変わらない
公庫融資では、業績により金利が低くなることがありません。
業績が優れない企業にとってはメリットとなる点ですが、業績が良い企業にとってはデメリットとなりえるでしょう。
民間の金融機関であれば、業績の良い企業への融資では金利を低く設定しますが、日本政策金融公庫ではどのような業績の企業であっても一律です。
日本政策金融公庫はすべての企業に対して公平であることから、業績により金利を変えませんが、業績が思わしくない企業にとってはメリットとなります。
公庫融資を利用するならメリット・デメリットを把握して
公庫融資には多くのメリットがありますがデメリットも存在するため、両方を把握してから検討することが必要です。
ただし、デメリットだと思える点は、メリットの裏返しでもあることから、一概に完全なデメリットであるとは言えません。
公庫融資は民間金融機関とは少々特色が異なるため、制度の詳細について把握してから利用を検討しましょう。
そして、さらに安心感を持って利用するためには、事前に専門家へと相談することをおすすめします。
まとめ
今回は、公庫融資のメリット・デメリットについて、スポットをあててご説明してきました。
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駒田会計事務所 代表
税理士・公認会計士 駒田裕次郎
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