健康に気を遣う方が多くなっている近年、フィットネスジム(パーソナルジム)の市場規模は拡大しつつあり、独立や開業が盛んになってきています。
しかし、インストラクターやトレーナーとして働いていたなどの経験・ノウハウはありながらも開業までの流れが今一つ分からないという方も少なくないのではと思います。
そこで、今回はフィットネスジム(パーソナルジム)の開業にあたって考えておきたいこと・準備しておきたいことなどを開業までのおおまかな流れを追いながらご紹介します。
目次
パーソナルジムの開業の流れ
①パーソナルジム業界での経験を積み、開業資金を蓄える
パーソナルジムに開業にあたって、まず必要なものはパーソナルジム業界での経験です。
実際にインストラクターやトレーナーとして働いていた方が独立して開業するといったケースは多く、業界でつちかった経験・ノウハウは事業を軌道に乗せていく過程でも重要になってきます。
経験があればあるほど、お客様からの信頼性も高まりますよね。
並行して資金を蓄えることも重要です。店舗の規模や出店の場所によって変わりますが、一般的にパーソナルジムの開業資金は、機械の導入の少ない場合で約500万円~1000万円・機械を多く導入した大規模な場合は2000万円以上とも言われます。

また、余裕があれば個人事業主として開業をする際に必要な知識などにも少しずつ触れていくとよいでしょう。知識や情報も時代とともに少しずつ変わっていきます。必要に応じてアップデートしていきましょう。
②事業の計画を考える
パーソナルジムの業界で経験を積み、資金がある程度貯まった場合、次にするべきことは事業の計画を考えることです。
主な計画内容は、
「どのような業態にするか」
「取り扱うサービスはどのようなものにするか」
「どこに出店し、物件を借りるか」
「物件の内装はどうか・工事が必要か」
「どのような器具を使うか・値段は」
「どのように集客するか」
「運転資金はいくらか」
などです。
金額などをなるべく明確にした具体的な計画を立て、開業をより現実的に考えていきましょう。

③パーソナルジムの開業資金の調達
<①業界経験を積み、資金を蓄える>でも触れたとおり、パーソナルジムを開業する際に必要な開業資金は自己資金のみでは不足してしまう場合が多いです。
そこで、パーソナルジムを開業した方の多くは自己資金とは別の手段で資金を調達していることが多く、その際の開業資金の調達方法は、主に借入(融資など)・補助金、助成金・出資の3つの手段があります。以下、それぞれの手段の簡単な紹介です。
<補助金、助成金>
1つ目の手段は補助金・助成金です。国や地方自治体などでは開業者向けの補助金・助成金が存在しており、調達できる金額は低いことが多いですが返済義務はありません。しかし、応募要件や審査が難しい・厳しい場合や時間や手間がかかる場合もあります。
<出資>
2つ目の手段は出資です。返済の義務は発生しませんが開業時に出資者を得ることは難しく、経営方針など面で自由が制限される場合があります。近年では、クラウドファンディングを用いた調達も注目されています。
<借入(融資など)>
3つ目の手段は借入(融資など)です。借入先は主に銀行や信用金庫であり、開業者向けの融資である創業融資(新規開業資金)が利用されることが多いです。
創業融資では返済義務が発生しますが、しっかりと自己資金を貯めてあれば上記の2つの方法と比べ、調達できる金額の面で大きなメリットがあります。
業界に限らず開業の初期には計画外の出費が出る可能性が高いので、十分な資金を調達できる創業融資はおすすめの手段です。
新規開業資金の詳しい内容はこちらの記事で紹介しています。合わせてご確認ください。

パーソナルジムでお客様を集めるためには、お客様のニーズを正確に把握することが大事です。パーソナルジムの周辺環境を考慮し、どのような人々がいるのかしっかりと調査しましょう。お客様によっても、求められている設備は異なります。また、お客様にあわせて通いやすい料金を設定することも大切なポイントになってきます。
以上が開業資金の調達の主な方法です。開業時の資金は多いにこしたことはないので、上記での紹介した方法も含めて積極的に資金を調達しましょう。例えば、親族からの支援も一つの手です。
また、資金調達の際には専門家(税理士・公認会計士など)に頼ることで、調達をより円滑に進められると言えるでしょう。
④具体的な開業の準備 → パーソナルジムの開業!
事業計画を固め、資金を調達したらいよいよ開業の準備です。
計画をもとに物件の契約や内装工事・器具の購入、ホームページの作成や従業員を雇う場合はその募集などの準備を進めていきます。
上記に並行して、広告などを活用した積極的な宣伝活動をしていくことも重要です。
そして、すべての準備が整ったら、ついに開業です。
経営者として試行錯誤を重ね、事業を軌道に乗せましょう!
まとめ
今回は、パーソナルジムを開業する際のおおまかな流れについて、ご説明してきました。
パーソナルジムの開業には長い期間と入念な準備が必要です。早い段階で一度、開業の専門家に相談することが成功の可能性を高めます。
しっかりと早めに準備をして、万全の状態でスタートを切りましょう!
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税理士・公認会計士 駒田裕次郎
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