近年、犬猫をはじめとするペットを家族の一員として大切に扱う風潮が高まり、ペットビジネス市場の成長が続いています。
少子化の影響もあり、ペットを自分の子ども同様に大事にされている方が多くいますね。ペットを大切にしたいという気持ちから、ペットビジネスに参入する人も増えています。
今回この記事では、ペットビジネスについてのアイディアや資金調達についてまで、説明していきたいと思います。
ペットビジネスについて知りたい方、ご検討の方はこの記事を見て少しでも参考にしていただけますと幸いです。
弊社でも創業支援・開業サポートを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
ペットビジネスとは
ペットビジネスとは、ペットの健康や満足を支援する商品やサービスを提供する事業です。ペットを家族の一員とする意識の高まりにより、多岐にわたって広がっています。
大きく分けると以下の6つに分類することができます。
- ペットショップや動物病院などの生体ビジネス
- ペットフード
- 動物医療
- ペット用品
- ペット生活関連サービス
- その他
市場規模としては、ペットフード、動物医療、ペット用品で全体の3/4を占めています。
ペットビジネスに注目すべき理由
ペットビジネスに注目が集まる理由は、いくつかの社会的・経済的要因が複合的に影響しています。その主な理由は以下のとおりです。
ペットの家族化(ペットの人間化)
近年、ペットは単なる「動物」や「ペット」として扱われるのではなく、家族の一員としての位置づけが強まっています。特に、ペットを飼っている人々の間で、「ペットの健康や幸せを最優先に考えたい」と考える傾向が強くなっています。このため、ペットフードやペット用品、健康管理、医療サービスなどに対する需要が高まりました。
ペットの高齢化
ペットを家族同様に大切にする風潮に伴い、ペット医療についても発展しています。それにより、ペットの寿命が延び、ペット自体の高齢化が進んでいます。
そのため高齢ペット向けの専門的なサービスや商品が必要とされています。例えば、高齢犬向けの特別なフードやサプリメント、関節のケア用品などがあげられます。また、高齢ペットに対する医療サービスや介護サービスも増えており、高齢化に伴うニーズがペットビジネスの成長を後押ししています。
ペット関連の消費市場の拡大
ペット関連市場は年々拡大しており、世界的に見ても急速に成長しています。ペット用の食品、衣類、アクセサリー、ケア用品などの消費が増加しており、特にオンラインショッピングの普及により、手軽に購入できるペット商品が増加しています。日本国内でも、ペット市場は数兆円規模に達しており、今後も成長が期待されています。
単身世帯や高齢者の増加
生涯未婚率の上昇などの影響もあり、単身世帯や高齢者世帯が増加しています。特に高齢者の中には、ペットを飼うことで孤独感を和らげたり、精神的な支えを得るといった傾向が強まっています。これにより、高齢者向けのペットサービス(ペットシッター、ペットケア、ペットの散歩サービスなど)や、高齢者向けに優しいペット用品などの需要も高まっています。
ペットフードや健康志向の高まり
消費者の健康意識の高まりとともに、ペットにも「健康志向」のフードやサプリメントが求められるようになっています。オーガニックや無添加、アレルギー対応のペットフード、ペット用の栄養補助食品など、ペットの健康を支える商品に対する需要が増加しています。また、ペットの体調や特性に合わせた個別対応の商品も増えており、よりパーソナライズされたペットケアが提供されています。
SNSとインフルエンサーの影響
SNS(ソーシャルメディア)でのペット人気が高まり、ペットが有名なインフルエンサーやYouTubeチャンネルの主役になることが増えています。これにより、ペット関連の商品のプロモーションやマーケティングが活発になり、新しいトレンドが生まれています。また、ペットの可愛さをSNSでシェアすることが日常的になり、ペット市場の活性化に繋がっています。
ペットビジネスに関するアイデア
ペットビジネスは多様化しており、飼い主のニーズの変化や社会のトレンドに合わせて新しいアイディアが次々と登場しています。こちらでは、ペットビジネスに関するアイディアをご紹介します。
ペットウエア販売
いまや人間が衣服を購入するアパレルショップと同じように、「ペットウェア」の専門店も展開されています。「大切なペットにもおしゃれをさせたい」「ずっと可愛くいて欲しい」など、飼い主のニーズから生まれたビジネスアイデアです。
ペットウェアブランドの参入は比較的手軽で、OEM(他社製品のブランドを自分のブランドで販売すること)の仕組みを活用すれば、誰でもビジネスを展開することが可能です。
ただし参入障壁が低い分競合性が激しいため、「自分のファッションセンス」×「ニッチな市場」のように、何かに特化してビジネス戦略を実施するとよいでしょう。こちらの記事でアパレル起業についても説明しているので、ご参照ください。

ペット飼育可能物件のみ扱う不動産会社
ペットと一緒に住んでいる人の中には、「賃貸だとペット飼育可能物件を見つけることが難しい」という課題を持っている人がいます。そんな課題を持つ人に向けて、ペット特化の不動産サイトがあります。不動産サイトに掲載されているのはすべてペットと暮らせる(ペット飼育可)の賃貸物件です。
一般的な不動産サイトとは異なり、「何頭飼育できるのか」「入居にあたって条件があるのか」、「ペット向けの共有設備はあるのか」などの情報が明確になっているため、消費者は希望の物件を見つけやすいメリットがあります。ペット特化の不動産は、「飼い主とペットが快適な暮らしを実現しやすくしたい」というビジョンから生まれたビジネスアイデアです。不動産会社の起業については、こちらの記事でも説明しています。


ペット同伴で行ける飲食店(ドッグカフェなど)
ペット同伴可能な飲食店で、ペットも食べることができるこだわりのフードなどを提供します。こちらの記事で、飲食店の開業や立地選びについても説明しています。


動物と遊べる喫茶店(猫カフェなど)
猫カフェは有名ですが、近年では他の珍しい動物や、ワンちゃんであれば特定の犬種に特化したカフェなどがあります。以下は動物カフェの一例です
- 小鳥
- ふくろう
- はりねずみ
- ウサギ
- ハムスター
- モモンガ
- ヘビ
- ブタ
- サモエド(大型犬)
ペット専門写真スタジオ、フォトグラファー
子ども専門の写真スタジオやフォトグラファーは多く存在しますが、その仕組みをペット専門として、ワンちゃん用のセットや様々なペットに対応できる写真スタジオです。七五三やお誕生日、特別な記念日の撮影ニーズは高まっています。
ペット用サブスクリプションボックス
ペット向けのサブスクリプションサービスは非常に人気があります。毎月定期的にペット用のフードやおやつ、トイレ用品、健康補助食品、オモチャなどを届けるサービスです。特に、オーガニックやアレルギー対応のペット用品に特化したサービスは、今後のニーズに応える可能性があります。
- サービス内容例: 月ごとのテーマに合わせたペット用品(例: ハロウィン・クリスマス・夏季特集など)、サプライズアイテムを提供
ペットの行動分析&トレーニングサービス
問題行動に悩んでいる飼い主さんを対象にして、ペットの行動に関するデータを収集し、問題行動の分析やトレーニング方法を提供するサービスです。例えば、ペットの行動パターンをモニタリングし、問題行動が発生しやすいタイミングの予測を行います。また、オンラインでトレーニングセッションを提供することも可能です。
ペットメモリアルサービス
ペットの寿命が延びたことに伴い、ペットの死後のメモリアルサービスも需要が高まっています。ペットの遺骨をアートにしたり、ペットの写真を使ったオリジナルグッズを作成するサービスです。
フランチャイズに加盟する
ペットビジネスでも多くのフランチャイズが存在しています。例を以下に記載しています。
- ペットフード販売、トリミング、ペットホテル
- ペットシッター
- ドッグカフェ、ドッグサロン、ドッグホテル、ドッグトレーニング、ドッグメニューの製造販売など
フランチャイズについてはこちらの記事でも説明しています。

その他 参考サイト
ペットビジネスに関するアイデアを広げるために、参考になるサイトをご紹介します。
- トイプードル専門ブリーダーとトリミングサロンのブンゴヒルズ
トイプードル専門店ブンゴヒルズはトイプードル専門のブリーダーで自家繁殖しており、トリミングサロンも併設しております。
トイプードルに関するお役立ち情報(犬と入れる飲食店、旅館ホテル、しつけなど)も幅広く発信しています。
資金調達について
ペットビジネスでの起業に限った話ではないのですが、独立開業資金のための資金調達の方法には、以下のような方法があります。
- 自己資金
自身が所有する資産を利用する資金調達方法です。自己資金が多いと多くの融資を受けやすくなるというメリットもあります。自己資金の説明はこちらの記事で詳しく説明しています。

- 親・親戚・友人に貸してもらう。
公式な手続きや審査が不要なため、迅速に資金を調達できるほか、低金利または無利息で借りられることが多く、返済期間についても柔軟に設定できる場合が多いです。 - 日本政策金融公庫等の金融機関から創業融資を受ける。
日本政策金融公庫の融資についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

- ベンチャーキャピタル
将来成長が見込めるベンチャー企業やスタートアップ企業の将来の成長を見込んで投資する組織のことです。資金を返済する必要はありませんが、企業が成長や上場したときに株式を売却することで資金を回収します。 - エンジェル投資家
将来成長が見込めるベンチャー企業やスタートアップ企業に出資する個人投資家のことです。投資したお金を企業から直接回収することはせず、将来そのベンチャー企業が株式上場した際の出資金のキャピタルゲインを得ることを目的としている場合が多いです。
このうち、自己資金で開業できればベストなのですが、必要となる資金を全額自己資金で用意できる方は少数だと思います。
また、人脈や家族の力を利用し、「他人からの出資」によって開業資金を賄える方もかなりの少数だと思います。
現実的には、日本政策金融公庫などの金融機関や信用金庫からの創業融資を検討することが多くなると思います。
それでは、具体的に融資を受ける方法について見ていきましょう。
融資先の例
下記は、創業や開業時に利用可能な融資先の例です。
【日本政策金融公庫】
創業・継承、設備投資、研究開発、海外展開など、様々な事業目的に合わせた融資制度がある機関です。特に創業時は積極的な感じが見受けられます。
詳しくは、こちらをご覧ください。
※日本政策金融公庫に飲食店で申請をご検討の事業者様
諸条件はありますが、東京都飲食業生活衛生同業組合に加入することで、金利等の優遇を受けられる場合があります。
また、「新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)」を利用することで、主婦を含む女性の方は通常金利よりも「低金利」で創業融資を受けることもできます。
【保証協会付き融資】
信用保証協会(東京都の場合)が保証人となって金融機関から融資を受ける制度です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
【女性・若者・シニア創業サポート2.0】
東京都内での女性・若者・シニアによる地域に根ざした創業を支援するため、信用金庫・信用組合を通じた低金利(固定金利1%以内)・無担保の融資と地域創業アドバイザーによる経営サポートを組み合わせて提供しています。
こちらは東京都の制度にはなりますが、各都道府県や市区町村でも、女性支援の創業融資の制度があるかもしれませんので、自治体に確認してみるのも良いと思います。
まとめ
今回は、「ペットビジネスでの起業」について、スポットをあてて見てきました。
「コマサポの創業サポートナビ」を運営する駒田会計事務所は、これから創業される方・創業5年以内の皆様に対して、創業時における資金調達のサポートを行っております。日本政策金融公庫の創業融資の支援を始め、多くの創業融資のサポート実績があります。
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駒田会計事務所 代表
税理士・公認会計士 駒田裕次郎
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