ラーメンは日本人にも外国人観光客にも大人気の料理です。人気店も多く、他の飲食業と比べて初期投資を抑えられる点も魅力の一つです。
この記事はラーメン屋開業の流れと開業資金の調達方法について解説していきます。ラーメン屋の開業をご検討の事業者様は、この記事を見て少しでも参考にしていただけますと幸いです。
目次
ラーメン屋で実際に働いてみる
ラーメン好きが高じて、自分でラーメン屋を始めようとする方は少なくありません。ラーメン屋での勤務経験がなくても開業することは可能ですが、開業には「ラーメン作り」だけでなく、「ラーメン屋の運営」や「経営」についても学ぶことが重要です。
開業前に実際にラーメン店で働いて経験を積むことで、美味しいラーメンの作り方や仕入れ先、経営ノウハウを身につけることができます。
未経験でもすぐに自分のラーメン屋を持ちたいとお考えの方にはフランチャイズでのラーメン屋の開業です。ラーメンの作り方や店舗運営に従って経営していくので、特別な技術や知識がなくても気軽に始められる点が魅力です。
ラーメン屋開業までの流れ
ラーメン屋開業に特別な資格は不要ですが、下記の免許が必要になります。

- 食品衛生責任者
ラーメン屋開業に必ず必要です。 - 飲食店営業許可
ラーメン屋開業に必ず必要です。 - 防火管理者
収容人数30人以上の店舗においては必ず選任する必要があります。
開業までの流れは下記のとおりです。

- コンセプト・事業計画書の作成
- 事業計画書作成・競合店の調査
- 資金調達
- 物件探し(居抜き or スケルトン)・店舗内外装施工
- 許認可の取得
- メニュー開発・仕入先の決定
- 人材採用・研修
- 開業に必要な手続き
ラーメン屋が成功につながる差別化のポイント
ラーメン屋を成功に導く差別化のポイントをいくつか挙げたいと思います。これらを全て満たさないといけない、というものではありませんが、少しでもラーメン店の開業成功のヒントになるものがあれば幸いです。
- メニュー数は増やしすぎず、シンプルにする
メニューが多すぎると、食材のロスが増えたり、調理時間が長くなる可能性があります。 - トッピングは多めに用意する
味玉、チャーシュー、メンマなどのトッピングを販売することで、客単価を自然に上げることができます。 - 回転率を意識する
食券機を導入する、相席を導入する、テイクアウトを導入するなど席の回転率や待ち時間を短縮することで回転率が上がります。 - SNSや口コミを活用した集客
SNSや口コミを活用した集客は、費用対効果が高く、効果的に顧客を獲得できる手段です。 - 良いテナント・立地と巡り合う。駅前や繁華街は人通りが多く、視認性が高い判明、家賃が高騰しますので、売上と家賃のバランスに留意しながら立地を選定しましょう。
- 店舗デザインに独自性を出す。コンセプトを持ったデザインの店舗を設計し、メニューに合わせた空間演出を行うことで空間的な差別化を図る。
- 味やサービスに独自性を出す。他店とは異なる独自の味やサービス、雰囲気を提供することで、顧客にとっての価値を高める。
- 競合分析をしっかりとやる。近隣の競合店の強みと弱みを把握し、自分のラーメン店がどのように差別化できるかを明確にする。
ラーメン屋開業に必要な費用
ラーメン屋開業には一般的に1,000万かかると言われています。
都内で10坪程度のラーメン店を開業する場合の具体的な金額は下記のとおりです。
- 開店までに必要な資金1,000万円~1,500万円(※居抜きなら300万円~)
- 運転資金200万円~500万円
ラーメン店経営は難しさは、ラーメン1杯1,000円程度の売上から利益を出し、運転資金を捻出しなければならない点にあります。 特に、ラーメン屋は他の飲食店に比べて光熱費が高く、小さい規模な店舗でも運転資金が何百万円もかかることが一般的です。このような状況を考慮し、しっかりとした経営戦略を立てることが重要です。
ラーメン屋開業において、良い「居抜きテナント」に巡り合うことができれば、開業・創業時の設備投資額を大きく抑えることができます。
ただし、少し立ち止まって考えていただきたいのは、「居抜き」ということは、その前に同じ場所でラーメン屋を経営していたオーナーがいて、様々な理由でうまくいかずに閉店に至ったという可能性があります。
オーナーにラーメン屋経営のセンスがなかった・・・という理由でしたらまだ良い(というよりは挽回の余地がある)のですが、立地面で思ったよりも地域での認知度が高まらず、新規のお客様の獲得が難しかった・・・という理由による撤退の可能性もあります。
その見極めを外部から行うことは難しいのですが、弊社にご相談いただければ、テナントの選定段階から立地のアドバイス等も含めて行わせていただいております。お気軽にご相談ください。
なお、スケルトン物件とは、内装は一切施されておらず、コンクリートはそのままで配管や配線もむき出しになっているテナントです。オーナーが一から自由に内装設計やデザインを行える長所・メリットがありますが、デメリットとして内装費用が多額になります。そのため、一般的にスケルトン物件は十分な自己資金も必要となってくるでしょう。
資金調達について
一般的にラーメン屋開業に必要資金のすべてを自己資金でまかなうことは難しい場合が多いです。また、起業後には予想外の支出が出てくることも念頭に置いておきましょう。
ラーメン屋開業に限った話ではないのですが、起業資金のための資金調達の方法には、以下のような方法があります。

金調達の方法には、以下のような方法があります。
- 自己資金
自身が所有する資産を利用する資金調達方法です。自己資金が多いと多くの融資を受けやすくなるというメリットもあります。 - 親・親戚・友人に貸してもらう。
公式な手続きや審査が不要なため、迅速に資金を調達できるほか、低金利または無利息で借りられることが多く、返済期間についても柔軟に設定できる場合が多いです。 - 日本政策金融公庫等の金融機関から創業融資を受ける。

- ベンチャーキャピタル
将来成長が見込めるベンチャー企業やスタートアップ企業の将来の成長を見込んで投資する組織のことです。資金を返済する必要はありませんが、企業が成長や上場したときに株式を売却することで資金を回収します。 - エンジェル投資家
将来成長が見込めるベンチャー企業やスタートアップ企業に出資する個人投資家のことです。投資したお金を企業から直接回収することはせず、将来そのベンチャー企業が株式上場した際の出資金のキャピタルゲインを得ることを目的としている場合が多いです。
このうち、自己資金で開業できればベストなのですが、必要となる資金を全額自己資金で用意できる方は少数だと思います。
また、人脈や家族の力を利用し、「他人からの出資」によって開業資金を賄える方もかなりの少数だと思います。
現実的には、日本政策金融公庫などの金融機関や信用金庫からの創業融資を検討することが多くなると思います。
それでは、具体的に融資を受ける方法について見ていきましょう。
起業に利用できる融資先の例
下記は、創業や開業時に利用可能な融資先の例です。
【日本政策金融公庫】
創業・継承、設備投資、研究開発、海外展開等、様々な事業目的に合わせた融資制度がある機関です。特に「新規開業資金」という創業融資の制度がよく利用されています。
※日本政策金融公庫にラーメン屋開業で申請をご検討の事業者様
諸条件はありますが、東京都飲食業生活衛生同業組合に加入することで、金利等の優遇を受けられる場合があります。
【保証協会付き融資】
信用保証協会(東京都の場合)が保証人となって金融機関から融資を受ける制度です。実際の融資は信用金庫や信用組合が行い、それを保証協会が連帯保証してくれる形です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
まとめ
今回は、「ラーメン屋開業」について、スポットをあてて見てきました。
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駒田会計事務所 代表
公認会計士・税理士 認定支援機関
駒田 裕次郎