開業・起業

開業までの流れを徹底解説!開業前にしておく手続き・申請・用意する物を詳しく紹介

開業するまでの流れ

開業するまでの流れは、大枠下記の7点あります。

  1. 家族と会社への報告
  2. 事業計画書の作成
  3. 物件探し
  4. 開業形態の決定と税務手続き
  5. 許認可申請と資格取得
  6. 資金調達
  7. 事業スタートの準備
  • 上記のほか、開業前に保険・年金の切り替え(健康保険、国民年金など)と「印鑑・名刺・WEBサイト・銀行口座・事業用クレジットカード」は忘れず準備しておきましょう!

終身雇用制が薄れ、独立・開業を目指す人が増えています。
しかし、開業にはどのような手続きが必要か、どんな準備をすればよいか悩む方も多いでしょう。開業を成功させるためには、流れをしっかり理解し計画的に準備を進めることが欠かせません。特に資金調達は大きな課題となりがちです。自己資金や融資など、選択肢をしっかり検討しましょう。
コマサポでは開業・資金調達のサポートを行っていますので、お気軽にご相談ください。

開業するまでの流れ

家族・会社への報告

自身で開業すると決意した後、家族へ報告し、しっかりと家族の承認を得ておきましょう。家族のサポートがあってこそ、新事業に専念することができます。

会社員の場合は、会社への退職報告も必要です。退職のタイミングによっては、賞与や退職金の金額が変わる可能性がありますので、有利な時期を選ぶようにしましょう。
また、新しく始める事業と現在の会社が全く関係ないとしても、思わぬところで以前の会社の上司や同僚、取引先などと関わることがあります。会社を辞める際は、人間関係を円満に保ち、良い印象を残すように心がけましょう。

事業計画書の作成

開業を成功させるためには、「なぜ開業するのか」、「どのような価値を提供するのか」を明確にすることが非常に重要です。この根本的な部分が決まっていないと、事業の方向性が定まらず、計画も実行も難しくなってしまいます。そのために、まず事業計画書を作成しましょう。

事業計画書とは、事業の内容、優位性などとともに、売上、経費などの予算をまとめた書類のことです。取り扱う商品やサービスに加えて、価格設定、ターゲット層、販売方法、集客の仕組みなどもきちんと考えておくことが重要です。

物件探し

起業を成功させる上で、ターゲット層や業種に合った場所を選ぶことは非常に重要です。なぜなら、ターゲット層に合った場所を選ぶことで、その後の集客に大きな差が出るからです。立地選びは、事業の成功に大きな影響を与えるため、慎重に検討しましょう。

ターゲットに合った立地の選定例
  • ファミリー層向け住宅街や商業施設内
  • 若者向け:駅周辺や繁華街
  • ビジネスマン向け:オフィス街や駅近

初期費用を抑えるために、自宅兼オフィスや自宅兼店舗として開業する方法もあります。
自宅開業には、家賃の削減や通勤時間の削減といったメリットがありますが、ターゲット層に適した立地でない場合があるなど、デメリットも考慮する必要があります。自宅で開業する場合はメリットとデメリットを十分に理解した上で、慎重に判断しましょう。

また、物件を選ぶ際には、周辺環境のリサーチも重要です。

周辺環境のリサーチポイント
  • 人通り・交通量:平日と休日、時間帯によって人通りや交通量がどのように変化するかを確認しましょう。
  • 競合店舗:競合店舗の業種、規模、客層などを把握しましょう。
  • 周辺施設:駅、学校、病院、商業施設などの存在は、集客に影響を与える可能性があります。

スケルトン物件と居抜き物件

開業において、良い「居抜きテナント」に巡り合うことができれば、開業・創業時の設備投資額を大きく抑えることができます。
ただし、少し立ち止まって考えていただきたいのは、「居抜き」ということは、その前に同じ場所でお店を経営していたオーナーがいて、様々な理由でうまくいかずに閉店に至ったという可能性があります。前オーナーに経営のセンスがなかった・・・という理由でしたらまだ良い(というよりは挽回の余地がある)のですが、立地面で思ったよりも地域での認知度が高まらず、新規のお客様の獲得が難しかった・・・という理由による撤退の可能性もあります。その見極めを外部から行うことは難しいのですが、弊社にご相談いただければ、テナントの選定段階から立地のアドバイス等も含めて行わせていただいております。お気軽にご相談ください。

なお、スケルトン物件とは、内装は一切施されておらず、コンクリートはそのままで配管や配線もむき出しになっているテナントです。
オーナーが一から自由に内装設計やデザインを行える長所・メリットがありますが、デメリットとして内装費用が多額になります。そのため、一般的にスケルトン物件は十分な自己資金も必要となってくるでしょう。

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開業形態の決定と税務手続

開業形態を選ぶ際は、自分の目的や状況に最も合った形態を選ぶことが重要です。主な開業形態としては、以下の3つが挙げられます。

  • 個人事業主
    開業届を税務署に提出するだけで設立が可能で、初期費用も少なく済みます。
  • 法人(株式会社・合同会社など)
    登記や定款作成が必要で設立費用がかかりますが、信用度が高く、融資を受けやすくなるほか、取引先との契約に有利となります。
  • フランチャイズ加盟
    既に確立されたブランドやビジネスモデルを活用し、経営サポートを受けられますが、加盟費やロイヤリティが発生し、独自の経営方針を貫くことが難しくなる場合もあります。

それぞれの特徴を理解し、ご自身に合った形態を選びましょう。税務手続きや開業形態の選択で迷った場合は税理士や行政書士に相談すると、適切なアドバイスを得られます。

事業に必要な許認可申請と資格取得

起業には、事業内容によっては許認可申請や資格取得が必須となる場合があります。これらを怠ると、事業が違法となるだけでなく、罰則を受ける可能性もありますので、しっかり確認しましょう。

  • 許認可:特定の事業を行うために、国や地方公共団体の許可や認可を得ることを指します。許認可が必要な事業は、法律で定められています。
  • 資格:特定の業務を行うために必要な知識や能力があることを証明するものです。

業種によって必要な許認可申請については、後の項で解説していますのでご確認ください。

資金調達

起業を成功させるためには、入念な準備が不可欠です。中でも、資金調達は特に重要な要素の一つです。事業を始めるにあたって、物件取得費、内装費、仕入れ費用、人件費など、様々な費用がかかります。これらの費用を賄うためには、十分な資金を調達する必要があります。

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事業スタートの準備を行う

事業スタートに向けた準備では、開業日程の決定や宣伝活動の開始、設備・備品の準備が重要です。事前にしっかりと計画を立て、スムーズに開業を迎えるために必要な準備を進めていきましょう。

設備・備品の準備

業種や業態に応じて、必要な設備・備品を準備しましょう。設備を揃える際には、初期費用を抑えるためにいくつかの選択肢があります。

  • 新品:最新の設備や高品質なものを手に入れることができます。
  • 中古品:初期費用を抑えられます。中古品専門店やオークションを活用しましょう。
  • レンタル・リース:短期間の使用や初期費用の節約に有効です。

開業前にしておく手続き

開業をスムーズに行うために、事前に必要な手続きをしっかり確認しておきましょう。

健康保険の切り替え

自営業者や個人事業主は、会社の健康保険から国民健康保険に切り替える必要があります。

国民健康保険への加入手続き

お住まいの市区町村役場の国民健康保険窓口で退職後14日以内に手続きが必要です。
必要なもの:身分証明書、印鑑、退職証明書(会社を退職した場合)
市区町村によって必要な書類が異なる場合がありますので事前に確認しましょう。

国民年金への加入

開業後、厚生年金から国民年金に切り替える必要があります。

国民健康保険への加入手続き

お住まいの市区町村役場の国民年金窓口で退職後14日以内に手続きが必要です。
必要なもの:身分証明書、印鑑、年金手帳
市区町村によって必要な書類が異なる場合がありますので事前に確認しましょう。

税務関係の届出

ここでは個人事業主の場合を紹介します。

個人事業の開業・廃業等届出書

事業を開始したこと、または廃業したことを税務署に知らせるための書類です。
提出期限は開業日から1ヶ月以内です。

事業開始等申告書

事業を始めた際に税務署に提出する書類で、開業日や事業内容を記入します。
提出期限は都道府県・市区町村によって異なります

青色申告承認申請書

事業開始から2ヶ月以内に税務署に提出。任意ですが、青色申告により税制優遇を受けられます。
提出期限は事業開始日から2ヶ月以内です。

給与支払い事務所等開設届出書

従業員に給与を支払う場合に、税務署に提出する書類です。給与計算を開始する前に提出します。
提出期限は給与の支払を開始する日の前日までです。

源泉所得税の納期特例承認申請書

給与から源泉徴収した税金の納付時期を特例で変更したい場合、税務署に提出する書類です。
提出期限は特例を受けようとする月の前月末まで
です。

業種によって必要な許認可申請

例えば、以下のような業種では特定の許可が求められます:

  • 飲食店食品衛生法に基づく営業許可が必要です。保健所に申請し、検査を受ける必要があります。
  • 美容業:美容師免許や営業許可が必要です。保健所で手続きを行います。
  • 宅建業:宅地建物取引業免許が必要です。国土交通省に申請し、必要な試験に合格することが求められます。
  • 古物商:古物商免許を取得する必要があり、警察署で申請手続きを行います。
  • 人材派遣・人材紹介業:派遣事業の許可や紹介事業の届出が必要です。労働局で手続きを行います。

開業前におすすめの申請

起業を成功させるためには、十分な資金調達が不可欠です。開業資金の調達方法として、おすすめの申請を紹介します。

日本政策金融公庫の創業融資

日本政策金融公庫は、創業時の資金を支援するための融資制度を設けており、コストパフォーマンスが非常に優れています。
また、民間の金融機関に比べて以下のようなメリットがあります。

  1. 金利が低い
    一般的な銀行融資と比較すると、 金利が低めに設定されていています。
    少しでも金利負担を抑えられるのは大きなメリットです。
  2. 無担保・無保証の融資制度がある
    民間の金融機関では 担保や保証人が必要 になることが多いです。
    しかし、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は 無担保・無保証で借りられるため、 担保や保証人を用意できない方でも融資を受けやすくなっています。
  3. 返済期間も長め
    民間の銀行融資よりも長めの返済期間が設定されています。創業時は売上が不安定なことも多く、事業が軌道に乗るまでの資金繰りをしやすく、返済の負担を軽減できます。

日本政策金融公庫の創業融資の一つである新規開業・スタートアップ支援資金の条件や内容については、こちらの記事で詳しく紹介していますのでご確認ください。

新創業融資制度が廃止!?公庫の新創業融資制度が変わります!事業を新たに始められる方が資金調達をする際、日本政策金融公庫(以下「公庫」)からの融資をご検討されることはよくあることかと思います。 ...

日本政策金融公庫の融資以外にも、様々な融資制度があります。

  • 地方自治体の制度融資
    地方自治体によっては、創業資金を支援するための制度融資を行っている場合があります。
  • 信用保証協会の創業融資
    信用保証協会は、中小企業の融資を支援する機関です。
    信用保証協会の保証を受けることで、民間の金融機関から融資を受けやすくなります。

制度融資、保証協会付融資については、こちらの記事で詳しく紹介していますのでご確認ください。

制度融資について分かりやすく解説します【創業時の民間金融機関からの資金調達について】起業を考えている多くの方にとって資金集めはとても重要です。 起業直後は売上が不安定になることが多く、事業が軌道に乗るまでに時間がかかっ...

補助金と助成金

補助金や助成金を活用することで、資金負担を軽減することができます。これらは、条件を満たせば返済不要で資金を得られる制度であり、有効活用することで資金負担を軽減し、事業をスムーズに進めることができます。

  • 補助金
    補助金は、特定の条件を満たす事業(例:新技術開発、地域活性化など)に対して、一定の金額が支給される支援金です。返済の必要がありません。
  • 助成金
    助成金は、特定の活動や事業に対して支給されるもので、返済の義務はありませんが、雇用促進や人材育成、設備投資などの条件を満たす必要があります。

弊社では、補助金の申請代行サポートを行っております。詳しくはこちらをご確認ください。

開業前に用意するもの

印鑑(3種類)

  1. 実印:法人の場合は法務局で、個人の場合は市区町村で登録が必要です。
  2. 銀行印:事業用の銀行口座開設時に使用します。
  3. 角印:請求書や領収書などの書類に押印します。

名刺・Webサイト

事業を始めるにあたって、名刺やWebサイトを準備しましょう。
開業準備段階でも名刺は必要です。事業を始める前に仕入先や取引先に挨拶する機会があるため、名刺を持っていると便利です。
また、Webサイトがあることで信頼性が高まり、事業内容をより理解してもらいやすくなります

銀行口座・事業用クレジットカード

事業を始めると、クレジットカードの審査が通りにくくなることがあります。そのため、安定した収入がある会社員のうちに、事業用のクレジットカードを作っておくことをおすすめします
また、事業と個人の資金を明確に分けるために、事業用銀行口座の開設も必要です。事業用銀行口座は「屋号+個人名」が基本で、屋号のみでの開設はできません。

駒田会計事務所がご支援して開業に成功したお客様の事例

融資代行サポートを活用した企業や個人の成功事例を紹介します。

A社(業種:飲食業)

長年の飲食業界経験を活かし、「他では味わえない独創的な料理」で勝負するA社。しかし、その独創性をどう形にし、資金調達に繋げるかが課題でした。そこで、弊社のサポートにより、A社の強みを最大限に引き出した事業計画書を作成。その結果、A社は見事に創業融資を獲得し、飲食店の開業を成功させました。

B社(業種:福祉事業)

「地域に自立援助ホームが少ない」という課題に着目したB社。弊社のサポートにより綿密な市場調査を行いニーズを的確に捉え、事業計画書を作成しました。その結果、B社は創業融資を獲得し、自立援助ホームを開業を成功させました。

まとめ:事前の準備が肝!まずはコマサポに無料でご相談ください

今回は、独立・開業しやすい資格とおすすめの業種について紹介しました。
ポイントは以下の通りです。

  • 資格を活かすことで、専門性や信頼性を高め、ビジネスの成功率を向上させることができる。
  • 業種によっては資格が必須であり、取得することで独立・開業のハードルを下げることが可能。
  • 資格を選ぶ際は「独占業務の有無」「平均年収」「独立・開業のしやすさ」などを考慮することが重要。
  • 事前の資金計画や創業融資の活用が、スムーズな開業につながる。

資格を取得して独立・開業を目指す場合は、自分の強みや市場ニーズを分析し、適切な資格を選ぶことが成功のカギとなります。
事業計画の立案や資金調達について不安がある方は、専門家に相談するのも一つの方法です。
駒田会計事務所は創業融資に強い会計事務所 として、以下のサポートを提供しています。

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駒田会計事務所【コマサポ】 代表 駒田裕次郎 税理士・公認会計士

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