創業融資のポイント

日本政策金融公庫の金利|他金融機関より利用しやすい点が魅力

日本政策金融公庫の金利が気になっていませんか。担保の必要性について調べている方もいるでしょう。このページでは、日本政策金融公庫の金利と担保の必要性について解説しています。以下の情報を参考にすれば、他の金融機関との違いがわかるはずです。日本政策金融公庫の融資制度を利用したい方は確認しておきましょう。

日本政策金融公庫の金利や担保

最初に日本政策金融公庫が実施している融資制度の金利について、続いて担保の必要性について解説いたします。

民間の金融機関より低金利で融資を受けられる

日本政策金融公庫が実施している融資制度の金利は、民間金融機関より低く設定されている傾向があります。

国民生活事業(主な対象は小規模事業者・創業企業)の融資制度における基準利率は以下の通りです。

担保を不要とする融資を希望2.16~2.55%
担保を必要とする融資を希望1.21~2.20%

※固定金利

国民生活事業の融資制度には、一般貸付、セーフティネット貸付、新企業育成貸付、企業活力強化貸付などがあります。

中小企業事業(主な対象は中小企業・小規模事業者)の融資制度における基準利率は以下の通りです。

融資期間基準利率
~10年以内1.11%
10年超11年以内1.12%
11年超12年以内1.14%
12年超13年以内1.15%
13年超14年以内1.17%
14年超19年以内1.20%
19年超20年以内1.40%

※固定金利

中小企業事業の融資制度には、新企業育成貸付、企業活力強化貸付、環境・エネルギー対策貸付などがあります。

日本政策金融公庫の融資制度では、新たに事業を始める場合であっても以上の金利が適用されます。

民間金融機関の金利

日本政策金融機関の金利がわかったところで気になるのが、民間金融機関の金利です。残念ながら、メガバンクは創業融資を基本的に行っていません。創業融資を行っているのは一部の地方銀行などです。例えば、長野銀行は起業・開業を目指す方などを対象に創業支援金「スタート」を販売しています。金利などは以下の通りです。

対象・12か月以内に創業を予定している方
・創業後3年以内の個人事業主または法人
融資限度額・3000万円(うち運転資金は1,000万円)
資金使途・設備資金
・運転資金
利率・3年以内:2.766%
・5年以内:2.996%
・10年以内:3.436%
・10年超:3.436%
返済期間7年以内(土地購入・建物建築資金は20年以内)
担保別途相談

※変動金利

日本政策金融公庫と民間金融機関の金利を比較

日本政策金融公庫の融資制度に比べると、長野銀行の金利は高く設定されています。変動金利となっている点にも注意が必要です。基本的に、日本政策金融公庫の金利は、民間金融機関の金利より低いと考えてよいでしょう。

日本政策金融公庫は担保も不要にできる

他の金融機関の融資制度と同じく、日本金融公庫の融資制度も基本的に担保を必要とします。ただし、各融資制度に新創業融資制度を組み合わせれば担保を不要にできます。新創業融資制度(国民生活事業)の主な利用条件は以下の通りです。

1.創業要件

・これから事業を始める方
・事業を始めてから税務申告を2期終えていない方

2.雇用創出などの要件

・雇用の創出を伴う事業を始める
・勤務中の企業と同じ業種の事業を始めるなど

3.自己資金要件

・これから事業を始める、事業を始めてから税務申告を1期終えていない場合は、創業時における創業資金総額の10分の1以上の自己資金があるなど

金利などは以下の通りです。

基準利率2.46~2.85(固定)
融資限度額3,000万円(うち運転資金1,500万円)
資金使途・設備資金
・運転資金
担保・保証人原則不要

担保・保証人不要で創業融資を利用できる点は、日本政策金融公庫を利用する大きなメリットです。

新型コロナウイルス感染症特別貸付とは

新型コロナウイルス感染症の影響で経営が悪化している事業者は、日本政策金融公庫が実施している「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を実質無利子で利用できる可能性があります。同制度の概要は以下の通りです。

・小規模事業者

対象・新型コロナウイルス感染症の影響で、最近1カ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少
・業歴3か月以上1年1カ月未満の場合は、最近1カ月の売上高が過去3か月の平均売上高、令和元年12月の売上高、令和元年10月~12月の平均売上高のいずれかと比較して5%以上減少している
・以上のいずれかに該当し、中長期的に業績回復、発展が見込まれる
資金使途・設備資金
・運転資金
融資限度額8,000万円(別枠)
利率基準利率(4,000万円までは融資後3年まで-0.9%)
返済期間・設備資金:20年以内(据置期間5年以内)
・運転資金15年以内(据置期間5年以内)
担保無担保

※小規模事業者=卸・小売り・サービス業は常時使用する従業員が5名以下、これら以外の業種は同20名以下

・中小事業者

対象・新型コロナウイルス感染症の影響で、最近1カ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少
・業歴3か月以上1年1カ月未満の場合は、最近1か月の売上高が過去3か月の平均売上高、令和元年12月の売上高、令和元年10月~12月の平均売上高のいずれかと比較して5%以上減少
・以上に該当し、中長期的に業績回復、発展が見込まれる
資金使途・設備資金
・運転資金
融資限度額特設貸付6億円(別枠)
利率基準利率(2億円までは融資後3年まで-0.9%)
返済期間・設備資金:20年以内(据置期間5年以内)
・運転資金15年以内(据置期間5年以内)
担保無担保

以上の通り基準利率が適用されますが、次の章で説明する特別利子補給制度を併用すれば実質無利子で利用できます。

特別利子補給制度(新型コロナウイルス感染症特別貸付の対象者)

特別利子補給制度は、新型コロナ感染症特別貸付を実質無利子で利用できる制度です。具体的には、利子を返済したのち、日本政策金融機関以外の実施機関から利子補給を受けることで実質無利子になります。注意点は、最初から無利子になるわけではないこと。対象者などは以下の通りです。

・小規模事業者

対象新型コロナ感染症特別貸付の融資を受ける方で以下の要件に当てはまる方
・小規模事業者の個人:要件なし
・小規模事業者の企業:売上高▲15%以上
※売上高は、新型コロナ感染症特別貸付における最近1か月にその後の2カ月を加えた3か月のうちいずれか1か月で比較
補給限度額融資限度額のうち4,000万円以下の部分
補給期間最初の3年
補給率4,000万円以下の部分にかかる利子(=基準利率-0.9%)

・中小事業者

対象新型コロナ感染症特別貸付の融資を受ける方で以下の要件に当てはまる方
・中小事業者の個人:売上高▲20%以上
・中小事業者の企業:売上高▲20%以上
※売上高は、新型コロナ感染症特別貸付における最近1か月にその後の2カ月を加えた3か月のうちいずれか1か月で比較
補給限度額融資限度額のうち2億円以下の部分
補給期間最初の3年
補給率2億円以下の部分にかかる利子(=基準利率-0.9%)

特別利子補給制度を併用しても、補給限度額を超える部分の利子は補給されません。また、利子が補給される期間は、最初の3年間だけです。

※現在、詳細を検討している制度です。詳しくは日本政策金融公庫でご確認ください。

日本政策金融公庫の融資制度は金利が低く抑えられている傾向がある

日本政策金融公庫の金利は、利用する融資制度や利用する条件などで異なります。金利が気になる方は、公式サイトなどで確認しましょう。全体の傾向としては、民間の金融機関が実施している融資制度の金利より低く抑えられているといえます。担保が不要になる融資制度を用意している点も魅力です。また、新型コロナ感染症が業績に与える影響を緩和するため特別貸付も実施しています。特別貸付は、特別利子補給制度を併用すると実質無利子で利用できます。興味のある方は、日本政策金融公庫の窓口や融資の専門家に相談するとよいでしょう。

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