創業融資

基礎からわかるフリーランス新法&フリーランスでも受けられる融資

国内のフリーランスは約257万人。有職者の3.8%を占め、いまや派遣社員を上回る人々がフリーランスとしての働き方を選んでいます。組織の枠組みやしきたりにとらわれず、自由に働き方を決められる一方で、報酬の不払やハラスメントなど様々な問題やトラブルを経験することも少なくありません。

そのような状況を改善すべく、11月1日に施行された「フリーランス新法」についてわかりやすくご説明するともに、フリーランスでも受けることができる融資制度についてもご紹介します。

 

フリーランス新法とは?

フリーランスの方が安心して働ける環境を整備するための「フリーランス新法」が11月1日に施行されました。

この法律は、『フリーランスの方と企業などの発注事業者の間の取引の適正化』と『フリーランスの方の就業環境の整備を図ること』を目的としています

(正式名称は、『特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律』、「フリーランス・事業者間取引適正化等法』とも呼ばれます)。

なお、会社や組織と雇用契約を結ばずに、個人として仕事を請け負う働き方をフリーランスと呼びます。この新法の対象となる『フリーランス』は、事業者から業務委託を受け、かつ従業員を雇っていない事業者をさします

具体的にどのような点が改善されるのでしょうか?主な以下の7点をみていきましょう。

1.書面等による取引条件の明示 ⇒委託する業務の内容、報酬の額、支払期日など取引条件を書面やメールで明示すること。取引条件などの口約束は禁止

2.報酬支払期日の設定、期日内の支払い ⇒発注した物品を受け取った日から数えて60日以内のできるだけ早い日に報酬支払日を設定し、その期限内に必ず支払いをすること。

3.禁止行為 ⇒1か月以上にわたって業務委託する場合、フリーランス側に責任がなければ次の七つの行為を禁止する。①受領拒否、②報酬の減額、③返品、④相場に比べて著しく低い報酬設定をする買いたたき、⑤物品の購入やサービス利用の強要、⑥不当な経済上の利益提供の要請、⑦不当なやり直し指示

4.募集情報の的確表示 ⇒フリーランス募集広告で虚偽の表示を禁止。

5.育児介護等と業務の両立に対する配慮 ⇒6か月以上の業務委託をする場合、育児や介護と業務が両立できるよう申し出に応じて配慮すること。

6.ハラスメント対策にかかる体制整備 ⇒パワーハラスメント・セクシャルハラスメント等に対する相談や苦情に応じ適切に対応すること。

7.中途解除等の事前予告・理由開示 ⇒6か月以上の業務委託をする場合、委託を途中解除したり更新しない場合には原則30日前までに予告し、理由開示に応じること。

 

フリーランス新法

(厚生労働省リーフレットより)

違反した場合、公正取引委員会などが、指導や立ち入り検査、勧告、命令を行い、命令違反や検査拒否は50万円以下の罰金の対象となります。

より詳しい情報をお知りになりたい方は、こちらをご参照ください。公正取引委員会フリーランス法特設サイト

 

上記のように、これまで発注者側に対して立場が弱く、不当な要求や扱いに対しても泣き寝入りすることの多かったフリーランスを保護し、より働きやすい環境を提供できる制定内容となっています。

「フリーランス・トラブル110番」

※厚生労働省より第二東京弁護士会が受託して運営

フリーランス・トラブル110番は、フリーランスが抱える様々なトラブルに関して、弁護士が無料で相談に乗ってくれる窓口です。電話相談だけでなく、メール相談も受け付けています。

フリーランス・トラブル110番0120-532-1109:30~16:30

(土日祝日を除く)

 

ところが、公正取引委員会と厚生労働省が5、6月に実施した調査では、法律の内容を知らないと回答したフリーランスは全体の76・3%、発注者も50%を超えるなど認知度が低い状況にとどまっています。

専門的な技能を生かし、勤務時間や家事との両立など、ライフスタイルに合わせた自身の望む働き方をフリーランスとして実現させるためにも、積極的な情報収集が大切ともいえます。

そこで、次の章からは、フリーランスでも受けることのできる融資制度についてもご紹介していきます。

 

フリーランスでも融資が受けられる!?

さて、一般的にいわれる『フリーランス』は、会社や組織と雇用契約を結ばずに、自分自身のスキルや経験を活かして仕事を請け負う働き方です。中には、企業に所属しながら副業としてフリーランスを行う人もいます。

つまり、フリーランスは働き方を指し示すものであり、開業届を提出せずに個人として働いている場合と、起業して税務上「個人事業主」や「法人」になっている場合があります。

※フリーランス≠個人事業主、法人ではありません!

起業(創業)して事業主である以上は、『フリーランス』であっても当然同じように資金調達のために融資を受けることができるのです。

具体的な融資先はどのような団体があるのかは、後の章で詳しくご説明します。その前に、「そもそもフリーランスなのに個人事業主になる必要はあるの?」という疑問にお答えしましょう。

 

フリーランスでも、開業するメリットとは?

「フリーランスなのに個人事業主になる必要はあるの?」

その疑問に対するお答えは、「もちろん大いにあります」。具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

1. 青色申告が可能になる

  • 開業届を出すと、青色申告を選択できるようになります。青色申告には、所得から最大65万円の控除が適用される他、赤字を最大3年間繰り越せるなど、税制面での優遇措置が多くあります。これにより、税金の負担を軽減することが可能になります。

白色申告とは?

白色申告は簡易な帳簿で申告できる手軽な申告方法で、特に、事業規模が小さい場合や、初めて申告するフリーランス・個人事業主に向いています。ただし、特別な控除がないなど節税効果は少なく、事業が拡大したり、収入が増えたりした場合には、青色申告への切り替えを検討するのが良いでしょう。

 

2. 事業専用の経費が認められる

  • 事業に関連する経費を経費として計上することができます。例えば、仕事に必要なパソコンやソフトウェア、通信費などが該当し、これによって所得が減少し、結果的に節税につながります。

 

3. 社会的な信用が得られる

  • 開業届を出して「個人事業主」として正式に登録されることで、金融機関や取引先からの信用が得やすくなります。事業用のクレジットカードや融資の申し込み、フリーランス専用の保険に加入する際にも有利になる場合があります。

 

4. 小規模企業共済や国民年金基金などの制度が利用可能

  • 開業届を提出することで、小規模企業共済や国民年金基金に加入しやすくなります。小規模企業共済は退職金代わりの積立ができる制度で、掛金は全額所得控除の対象です。国民年金基金は厚生年金に代わる制度で、将来の年金額を上積みできるメリットがあります。

 

5. 法人化する際の準備に役立つ

  • 開業届を出し、事業の実績を積むことで、将来的に法人化を考えたときにスムーズに移行できます。事業の運営記録が残り、法人化に必要な実績と信頼を築くことが可能です。
フリーランスのメリット

開業届を出すことで、税制の優遇措置を受けられるだけでなく、フリーランスの働き方に役立つ制度を活用しやすくなるなど、多くのメリットが期待できるのです。

次の章では、いよいよ具体的な融資先についてご説明していきます。

 

フリーランスとしての「起業」について、以下のブログでも詳しくご紹介していますので、ぜひご一読ください。

起業とは?法人・個人事業主・フリーランスの違いを説明いたします。現在、働き方の多様化が進む中で、起業へのハードルは徐々に下がっています。しかし、起業についてよくわからず、難しいものだと考えている方が多...

 

融資先の例 ~様々な融資制度が充実!

下記は、創業や開業時に利用可能な融資先の例です。

日本政策金融公庫

政府が100%出資する政策金融機関です。国の政策のもと、民間金融機関が実施する金融を補完し、中小企業などの資金調達を助けることを目的に設立されました。

経済振興の役割も担っているため、低利で融資を提供するなど起業家支援を積極的に行い、創業時に利用できるさまざまな融資制度を実施しています。

創業者が利用できる公庫融資(創業融資の一例
新規開業資金
女性、若者/シニア起業家支援資金
再挑戦支援資金

 

詳細は以下のブログでご説明しています。

国金の借り方とは?日本政策金融公庫「国金(旧称)」について解説いたします!国金は、国民生活金融公庫の略称で、かつて中小企業金融公庫などと並ぶ政府系金融機関の1つとして知られていました。しかし、現在では国金は存在...
日本政策金融公庫の融資額の目安は?自己資金300万円でいくら借りられるか徹底解説【税理士監修】 はじめに:自己資金300万円でカフェ開業へ。融資額の目安がわからず、事業計画が進んでいませんか? 「開業したい」という熱意はある...

 

信用保証協会付き融資

信用保証協会とは、中小企業や小規模事業者の金融を円滑にすることを目的とした公的機関です。

創業直後で資金や信用に乏しい中小企業・小規模事業者の方が融資を受ける際に、保証協会が金融機関との間に立って「信用保証書」を発行し、金融機関への返済を保証する役割を担っています。

信用保証協会の保証により信用力が高まるため、事業を始めてから間もない方でも融資を受けやすいとされています。

※融資の金利とは別に、保証協会に対する「信用保証料」が必要

制度融資

制度融資とは、信用保証付き融資の一部であり、特に地方自治体が金融機関、信用保証協会と提携し、実施している融資制度のことを言います。信用保証協会の審査を受けた上で、地方自治体の斡旋により地方銀行や信用金庫・信用組合から有利な条件で融資を受けられます。

金利が非常に安く、地域の金融機関と繋がりが持てるなどのメリットがありますが、金融機関と保証協会の両方で審査が必要なため、融資が降りるまでに時間がかかります。

 

代表的な制度融資
東京都:東京都中小企業制度融資「創業」
大阪府:「開業サポート資金

 

より詳しくはこちらをご一読ください。

制度融資の仕組みがよくわかる|メリット・デメリットと公庫との違い【税理士が解説】 この記事を読めば分かること ◻️制度融資の仕組み【図解あり】 ◻️...

 

まとめ

今回は、フリーランス新法フリーランスでも利用できる融資について、スポットをあててご説明してきました。
「コマサポの創業サポートナビ」を運営する駒田会計事務所は、これから創業される方・創業5年以内の皆様に対して、創業時における資金調達のサポートを行っております。日本政策金融公庫の創業融資の支援を始め、多くの創業融資のサポート実績があります。

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駒田会計事務所 【コマサポ】  代表
 公認会計士・税理士 認定支援機関
 駒田 裕次郎

 

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