一般的に飲食店の開業に必要な資金は物件取得費・内外装工事費・調理に関する器具や機械などの設備費用に加え、家賃・人件費・光熱費などの運転資金を考えると、500万円~1500万円ほどになることが多いです。
必要資金のすべてを自己資金でまかなうことは難しい場合が多く、また、開業後には予想外の支出も出てくることも懸念されます。
そこで、多くの飲食店開業者の方は創業融資という融資を利用して資金集めを行っています。
今回は、飲食店の創業融資についてのポイントをご紹介します。
創業融資 の選択肢
飲食店の創業融資は日本政策金融公庫(以下、公庫)の創業融資、もしくは銀行や信用金庫などの金融機関と地方自治体及び信用保証協会が連携して行っている融資である制度融資などが用いられることが多いです。
どちらの融資にも長所短所があります。(例えば公庫の創業融資は融資実行までの時間が短く、制度融資は申請までのプロセスが多く時間がかかる代わりに金利は低めなど)
「早く開業したいから素早い融資が必要!」「準備期間は十分にあるから金利をなるべく抑えたい!」など個別の事情によって、利用すべき融資方法は変わってきます。
そのため、税理士や会計士などの専門家へ相談することも1つの手です。ご自身の現在の状況を確認し最適な融資を探していきましょう。
創業融資に関して注意したいこと
①創業融資の準備について
創業融資を成功させるためには「事前準備」がとても重要です。物件探しから事業計画書の作成や自己資金の用意など、するべき事前準備はとても多いです。
実際に創業融資を申請する時期から逆算して、準備を進めていきましょう。
特に、自己資金については準備に時間がかかるので注意しましょう。
創業融資を申請する際、自己資金の確認があります。
自己資金とはご自身でコツコツと貯金した資金またはご親族から支援していただいたお金になります。
なお、自己資金は創業融資において、公庫や金融機関からどの程度の資金を借りることが出来るかの大きなポイントとなりますので、きちんと用意しましょう。
②創業融資の運転資金について
飲食店に限ったことではありませんが開業直後は急な出費や、客足が思ったよりかんばしくないなどの原因で経営が安定しないことが多いです。
安定的な経営をしていけるだけの基盤があっても、経営が安定するまでに準備していた資金が尽きてしまう、といった事態が起こってしまうことも少なくありません。
このような事態に備えて、運転資金も四半期から半期分ほどは用意できるように借入金額を考えましょう。
③最新の情報・実情を知る
創業融資は金融機関が公表している情報と、実情が必ずしも一致しているとは限りません。例えば、融資限度額については実際に上限いっぱいまで借りられることはほとんどありません。
自身の状況や事業内容を踏まえ、適切な融資希望額を申請する事が、融資担当者に良い印象を与える事もあります。
実情を知っているか知らないか(きちんと調べているか)、それだけで融資の実行可能性が上下することも少なくありません。
創業融資の実情を知るために、専門家へ相談し助言を受けるのも良い選択と言えるでしょう。
最後に
創業融資を利用することは単に資金を得られるだけでなく、金融機関との関係作りや資金調達の実績にもつながります。
はじめて公庫などの創業融資を利用する方は不安に思うことも多いと思いますが、開業を成功させるためにぜひ挑戦することをおすすめします。
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