今回は、タイトルにもあるとおり日本政策金融公庫と信用金庫(保証協会付き)の創業融資の同時申込は可能かどうかについて取り上げていこうと思います。
結論から申し上げますと同時申し込みも可能です。
ただし、その際には注意すべき点がいくつかあることを頭に入れておきましょう。
同時申し込みについて
日本政策金融公庫と保証協会の2つに申し込みをする事になりますから、必然的に申し込みのための準備期間や手間が増えることになります。
また、両方申し込んだからといってどちらも希望通りにいくとは限りません。
希望通りにいかないこともあるといったことを念頭に置いておきましょう。
もちろん希望通りに融資が下りればいいですが、保守的に考えることでどのような結果になっても、その後の行動がとりやすいと言えるでしょう。希望通りにいけば御の字、というスタンスでいきましょう。
日本政策金融公庫と制度融資の違いについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
申し込みが通った場合
仮に申し込みが通った場合、融資を受けてからは返済をしていくことになります。
あくまで、「融資」です。当然のことですが借りたお金は返さなければなりません。
返済計画をしっかり立てたうえで申し込みをしましょう。融資を受けたら終わりではありません、むしろ「始まり」と考えるべきでしょう。
公庫と保証協会を同時に申し込む方の心理状況としてはどちらかが落ちた場合の保険として考えている方もいるのではないでしょうか。
しかしながら、「二兎を追う者は一兎をも得ず」という諺があるように2つとも審査に落ちてしまう可能性もゼロではありません。
戦略を立てる
そのため、まずは日本政策金融公庫の創業融資を受けてから改めて、保証協会の融資を申し込むというのも一つの戦略です。どのような戦略を取るべきか分からない、または迷っている方は税理士や会計士などの専門家に相談するのがよいでしょう。
きっと有益なアドバイスを貰えるはずです。融資というものは、申し込めば必ず通るというものではなく、「審査」があります。
公庫・保証協会のどちらに申し込んでも審査はしっかりと行われます。
当然、審査が通らない事業者の方もたくさんいます。少しでも融資の確率をあげるためにきちんと作戦を練りましょう。
両方とも審査が通った場合はどうするか
両方から融資を受けると、当然返済額は多くなります。過度の借入は今後のキャッシュフローにも影響を及ぼすことはまず間違いないでしょう。
そのため、折角融資が通ったにも関わらずどちらか一方を辞退しなければいけない、といった事にもなりかねません。
万が一このような状況になった場合は、会社の信用に影響が出ること可能性があります。両方に融資を申し込む以上、両方の審査に通る場合、通らない場合、片方のみ審査が通る場合などいくつかの結果が想定されます。
どのような結果になっても問題のないように準備をしておきましょう。
一度融資を辞退してしまうと「融資の辞退あり」という履歴が信用情報として金融機関に登録されて記録が残ることになります。
特段、違約金や罰金を払うわけではありません。しかしながら一度融資を辞退したという事実が残ります。
そのため、次回以降に融資を申し込む時の審査にマイナスの影響が出て不利になる場合もあります。融資を辞退する場合はこのようなデメリットもあるということを覚えておきましょう。
日本政策金融公庫の融資や保証協会付き融資を利用する方の中には税理士のサポートを受ける方が少なくないです。
やはり融資を受ける際には専門家に依頼することをおすすめします。
資金調達を得意とする税理士に相談することで、融資を受けられる可能性が高まります。
また、サポートを受けることで、書類作成など融資にかかる手間が大幅に軽減されることに加え、金利が低くなりお得さが増す可能性もあります。
必要な成功報酬を事前に確認した上で、ぜひ専門家への依頼を検討してみてください。