はじめに:自宅で駄菓子屋、やってみたい。でも不安もある
「自宅の一角で、小さな駄菓子屋をやってみたい」
懐かしい思い出や、昭和レトロブームなどでそう思われる方がいらっしゃいます。
ただ実際には、
- 本当に自宅で開業できるの?
- どれくらいお金がかかる?
- 利益は出るの?赤字にならない?
- こんな小さな商売で融資って受けられるの?
といった不安で、なかなか一歩を踏み出せない方が多いのも事実です。
そこでこの記事では、自宅で駄菓子屋を開業するための現実的な条件・費用・収益・資金調達の考え方を、実務目線でわかりやすく解説します。
🔸自宅で駄菓子屋を開業するための条件と注意点
🔸開業資金の目安と内訳
🔸駄菓子屋のリアルな収益構造と利益の考え方
🔸小規模でも創業融資を活用できる理由とポイント
🔸失敗しないための資金計画と小さく始めるコツ
| 監修: 駒田 裕次郎 駒田会計事務所【コマサポ】代表 | ||
| 【来歴】大手監査法人の経験を活かし、創業支援・補助金サポートを中心とする「駒田会計事務所」を東京・渋谷に設立。資金調達や事業計画の作成、税務や経営相談まで顧客に寄り添うきめ細やかなサポートを提供。 【実績】創業融資・補助金の支援実績は、累計3,000件以上(2026年2月末現在) 【所有資格】公認会計士・税理士・認定支援機関 | ![]() | |
| 「一人ひとりの起業家の成功を願い、日本の未来を明るくする」をモットーに、日々奔走。 | ||
目次
自宅での駄菓子屋開業は可能ですが、「収益構造」と「生活とのバランス」を理解することが重要です。
また、「無理に自己資金だけで始めない」ことも大切です。
まだ検討段階の方でも大丈夫です。早い段階で全体像を知っておくことで、後悔のないスタートができます。気になることは、まずは無料相談までお問い合わせください。
駄菓子屋は自宅でも開業できる?

結論:小規模なら可能だが条件がある
「誰にも迷惑をかけず、無理のない範囲で運営できるか」が大前提!
駄菓子屋は商品の単価が安く、十分な量を10~20万円で仕入れられるため比較的開業しやすいビジネスです。
そのため、自宅で駄菓子屋を開業すること自体は可能ですが、次の3つは必ず確認が必要です。
- 営業形態(販売のみか、調理ありか)
- 近隣への影響
- 自宅スペースの使い方
許可・届出の基本(販売のみ/調理ありの違い)
駄菓子屋の場合、意外と見落とされがちなのが「許可」の違いです。
- そのまま販売(袋入りの駄菓子)
原則、特別な許可は不要 - 調理して提供(かき氷、せんべいにソースを塗るなど)
飲食店営業許可が必要 - 個包装でないものを小分けにして提供
飲食店営業許可が必要
「どこまでやるか」でハードルが大きく変わるため、最初に決めておくことが重要です。
自宅開業で確認すべき3つのポイント
1.用途地域と営業形態
住宅地でも営業は可能ですが、ご自宅に都市計画法の用途制限がかかっている可能性があります。念のためお住まいの自治体に確認しておきましょう。
用途地域は自治体に事前確認を!
例えば、第一種低層住居専用地域では原則として商業利用が制限されますが、次の場合は商業利用が認められます。
- 延床面積の一部のみ店舗利用
- 住居併用店舗(兼用住宅)
計画の段階で、必ずお住まいの自治体に確認しましょう。
2.近隣への影響(騒音・人の出入り)
駄菓子屋の店先には、地域の子供たちや親子連れ、インバウンドの観光客の方など、様々な方が集います。
以下のようなトラブルの原因が考えられるため、あらかじめ対処法を考えておくことも重要です。
- 騒音
- 路上での滞留
- ゴミ問題
3.家族の生活空間との分離
来客がある以上、家族の生活動線は店舗スペースと重ならない工夫をし、防犯やプライバシー面への配慮が必要です。
【要確認】住宅ローン控除や自宅の扱い
持ち家で開業する場合、店舗部分の割合、使用用途によっては住宅ローン控除に影響するケースもあります。
一般的には、「居住スペースが大半であれば大きな問題にならないケースが多い」ですが、事前に確認しておくと安心です。
自宅駄菓子屋のメリット・注意点
「固定費が低い」ことは、黒字化の大きなポイント!
しかし、「たくさん売らないと利益が出ない」構造。
| メリット | |
| 🔸家賃がかからない(最大のメリット) | |
| 🔸小さく始められる | |
| 🔸自分のペースで働ける | |
| 🔸地域とのつながりができる | |
| 注意点 | |
| 🔹利益率が低い(10〜20%程度) | |
| 🔹客単価が低い(100〜300円) | |
| 🔹集客は立地と口コミ頼り | |
「趣味」と「事業」の境界線を理解する
駄菓子屋は「やりがい」はありますが、十分な検証をせずに始めると赤字になりやすい業態です。
- どこまで収益を求めるのか
- 家計に影響を出さないラインはどこか
この2つを明確にしておくことが重要です。
駄菓子屋の開業資金はいくら?
合計100万〜300万円が目安
開業資金のポイント
- 店舗をつくるための改装費
- 冷蔵・冷凍設備の有無
- オンラインショップの有無
開業資金で最も違いがでるのが「改装費」です。
| 設備資金 | |
| 陳列棚・什器 | 5〜20万円 |
| 冷蔵庫 | 3〜10万円 |
| 簡易内装(軽く手を加える程度) | 10〜50万円 |
| 内・外装工事(リフォーム工事) | 100万円~ |
| ECサイト登録費(楽天、Yahoo!ショッピング等) | 0~数万円 |
| 運転資金 | |
| 初期仕入れ | 10〜30万円 |
| 消耗品・光熱費・雑費 | 数万円 |
| ECサイトシステム利用料・月額出店料 | 数千~数万円 |
| ECサイト決済手数料 | 3.0%~ |
| 予備資金 | 50万円前後 |
駄菓子屋は商圏が狭く単価が低いため、店舗だけでなくオンラインショップを展開するケースが多く、出店するECサイトによって費用が変わってきます。
また、店舗でジュースやアイスクリームなどの冷蔵・冷凍菓子を販売するかどうかで毎月の光熱費が変わってきます。
ガレージなど、少し手を加える程度で開店できそうで、通りに面したスペースがある場合を除き改装工事費が高額になるため、よく検討する必要があります。
自己資金を全部使わない方が安心な理由
最低3~6か月分の運転資金を手元に残す!
開業後は、すぐに売上が安定するとは限りませんし、天災など突発的なトラブルによる急な出費も考えられます。自己資金を全て開業資金に充てないことが重要です。
融資を組み合わせて「手元資金」を残す考え方
では、自己資金は開店資金も、その後の運転資金もカバーできるほど貯めなければならないものなのでしょうか?
答えはNOです。
創業時から融資を利用し、資金に余裕を持たせて開業される方がほとんどです。
融資は「生活を守る余裕資金」確保のための手段!
<例>
開業資金200万円の場合
自己資金100万円 + 融資150万円 → 50万円が手元に残る
「借金は怖い」と感じる方も多いですが、無理に自己資金だけで始める方が、実はリスクになるケースも多いです。
駄菓子屋は儲かる?リアルな収益モデル
利益率10〜20%の現実
駄菓子は仕入れと販売価格の差が小さいため、高利益ビジネスではありません。
売上モデル(単価×来客数)
出店する場所によって、1日の来店客数は変わります。
<例>
■遊具がある公園そばの立地
■曜日を問わず親子連れがよく訪れる
■日中の平均来店者数は20~30人の見込み
客単価200円 × 30人 × 25日 = 150,000円
月商150,000円 × 20% = 30,000円
店舗のみの利益は30,000円になります。
上記の例のように、店舗の売上だけでは十分な利益を得るのは難しいです。
赤字になりやすいパターン
経営が軌道に乗らず、赤字になりやすい方には以下の傾向があります。
- 在庫を抱えすぎる
- 客数の見込みが甘い
- 営業時間が不安定
リピーター確保のためには、駄菓子屋に立ち寄ることを生活の一部にしてもらう必要があります。そのため、営業時間や休日は決めておくようにしましょう。
自宅開業で失敗しやすいポイント
近隣トラブルと防止策
住宅街での開業では、特に気をつけるべき内容が次の3点です。
- 騒音
- 溜まり場化
- ゴミ問題
近所の子供たちは重要なお客様ではありますが、店舗側が子供たちが守りやすいルールを決め、徹底することも重要です。
防犯とプライバシー対策
家族の安全も必ず考慮する必要があります。
オンラインショップからの商品発送時の住所を別に用意したり、家の玄関が店舗から目につかないように工夫するなど、プライバシー保護対策は必須です。
在庫リスクと出口戦略
売れ残りはそのまま損失になるため、「どこでやめるか」を決めておくことも重要です。始める前に「やめ方」を決めておくと安心です。
<例>
■3ヶ月連続赤字なら見直す
■月◯円以上の赤字で一旦停止
駄菓子屋を成立させるための工夫

駄菓子単体ではなく“組み合わせ”
駄菓子屋にプラスαの工夫をし、集客数と単価を上げる取り組みが有効です。
- カフェ(イートインスペース)を併設する
- オンラインショップを収益の柱にする
- かき氷やホットスナックの店頭販売を組み合わせる
地域貢献型モデル
「地域に必要とされる店」というポジションを作る!
社会性があることで、融資の評価につながる!
駄菓子屋は、単なる「物販」だけでなく、地域の居場所としての役割を持たせることで価値を高めることができます。
- 放課後の子どもの見守り
放課後の時間帯だけ営業して「見守り+駄菓子販売」 - 地域の交流スペース
地域イベントや子ども向け企画を定期開催 - 高齢者や保護者が立ち寄れる場所
駄菓子+簡単な飲み物で、ちょっとした休憩スペースに
こうした取り組みは、売上だけでなく、「地域に必要とされる店」というポジションを作ることにつながります。
なぜ融資や支援の評価につながるのか?
日本政策金融公庫の創業融資では、単に利益だけでなく、事業の継続性や社会性も見られます。
- 地域との関係性がある
- 継続的な来店動機がある
- 単なる思いつきではなく「役割」がある
こうした視点を取り入れることで、「小さな駄菓子屋」から「地域に必要とされる事業」へと変わります。
そしてこの違いが、「この事業は長く続く可能性がある」という融資の評価や、継続性に大きく影響します。
コンセプト設計(5W1H)
駄菓子屋は参入しやすい一方で、「どこにでもあるお店」になってしまうと、継続が難しくなります。
そこで重要になるのが、5W1Hでコンセプトを明確にすることです。
5W1Hで考える駄菓子屋の基本設計
「誰に」「どんな価値を提供するか」で考えるのがポイント!
1️⃣誰に(Who)
- 小学生中心の子ども向け
- 親子連れ
- 大人の「懐かしさ需要」
2️⃣何を(What)
- 駄菓子のみ
- 駄菓子+飲み物
- 駄菓子+体験(くじ引き・イベントなど)
3️⃣どう提供するか(How)
- 対面販売(会話・接客重視)
- セルフ形式(回転重視)
- SNSやネット販売と併用
ターゲットが決まると、コンセプトも決まります。
コンセプトが決まると、商品選択や店づくり、値付けなどに迷いがなくなります。
そのまま使える簡易フォーマット
以下の形で一度整理してみてください。
■誰に:〇〇な人に
■何を:〇〇という価値を
■どう提供するか:〇〇な形で
<例>
■誰に:放課後の小学生に
■何を:安心して立ち寄れる居場所とおやつを
■どう提供するか:対面で声かけしながら
「何屋か」を一言で説明できる状態にすると一点突破力が生まれます。
- 駄菓子×見守り
- 駄菓子×知育
- 駄菓子×交流
自宅駄菓子屋でも創業融資は使える?
結論:小規模でも対象になる
日本政策金融公庫(以下、公庫)は政府系金融機関で、国の政策を反映し、国民の創業を後押しする存在です。
そのため、民間の金融機関では融資が難しい実績がない段階からでも融資を受けられ、小規模・個人の開業でも融資対象になります。
日本政策金融公庫の創業融資について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
審査で見られる3つのポイント
公庫が審査で見ているポイントは、次の3点です。
- 売上の実現性
無理のない来客数・価格設定になっているかが見られます - 事業の継続性
売上が無理なく伸びていく設計か、事業計画全般を確認されます - 生活費と事業費
生活費と事業費をどのように分けて管理するかを確認されます
主婦・パート経験も強みになる理由
「経験がない=不利」とは限りません。
日常生活やパートでの業務経験は「事業を回すスキル」として評価されます。
- 家計管理 = 資金管理能力
- 地域とのつながり = 集客基盤
- パート経験 = 事務や接客のスキル
融資に通るための現実的なポイント
融資には審査があります。
審査では、金額よりも「誰が聞いても納得できる計画」が重視されますので、集客数や仕入などの数字は根拠を説明できるようにしましょう。
- 計画の数字に根拠があるか
- 生活と両立できるか
- 数字を説明できるか
以下の記事では、初めてでも作れる事業計画のポイントを詳しく解説しております。ぜひご覧ください。
まずは何から始めるべきか
資金と収支の整理
まずは簡単でOKです。
- 駄菓子屋経営にいくら必要か
- いくら売る必要があるか
これらを、「家計簿の延長」で考えてみましょう。
小さくテストする
可能であれば、週末だけの出店や、手数料などの費用が安いECサイトで実験的に販売してみましょう。
このテストの結果をみてから、本格的に開始するかどうかを判断しても遅くはありません。
専門家に相談するタイミング
「相談=契約」ではありません。
税理士などのお金の専門家に話をするのはハードルが高いように感じる方も多いですが、専門家の役割は「情報の整理」を手伝い、融資を受ける決断をされたならそれをサポートすることです。
「まだ早いかな?」と思うタイミングでも、相談は可能です。
まずはご自身がどの段階で、今後どう進めていくのがいいのかを知るだけでも次の一歩が変わります。
まとめ
自宅での駄菓子屋開業は、小さく始められる魅力がある一方で、収益構造がシビアなビジネスでもあります。
大切なのは、「無理のない資金計画」と「現実的な収益理解」です。
そしてもう一つ大事なのは、一人で悩みすぎないことです。
- この金額で大丈夫か
- 融資は使った方がいいのか
- 家計への影響はどうか
こういった点は、第三者と一度整理するだけでも安心感が大きく変わります。
「まだ具体的に決まっていない」という段階でも問題ありません。
気になる点があれば、無料相談にお気軽にご連絡ください。
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