飲食 資金調達

クラウドファンディングでの資金調達について

新たな事業やサービスを提供しようと考えた時に、重要になってくるのが資金調達です。

資金調達の方法には、ベンチャーキャピタルエンジェル投資家、弊社の得意とする創業融資(日本政策金融公庫や保証協会付き融資等)等、いくつかの方法があります。

今回に関しては、クラウドファンディングのメリットやデメリット、資金調達を成功させるためのポイント等について解説していきます。

なお、前述した他の資金調達方法についてはこちらの記事で解説しておりますので参考にしてみてください。

クラウドファンディングとは?

そもそも、今回解説をするクラウドファンディングとはどういったものなのでしょうか。

クラウドファンディングとは、「インターネット上で人々からプロジェクトに関する資金を募り、何かを実現させる手法」のことを言います。

クラウドファンディングという言葉も、群衆を意味する「crowd」と資金調達を意味する「funding」を合わせた造語となっています。

現在ではクラウドファンディング専門のサイトも多く存在しており、

・起案者は、支援者から資金を募れる

・支援者は、起案者から資金分の特典(リターン)を得られる

というように、各々にメリットが生まれることで成り立っています

実際に2019年には、ワイヤレスの骨伝導イヤホンを作るプロジェクトにて、「164,781,493円」を集めた事例もあります。

今回挙げた例は、非常に稀ですが、人々の興味を惹くプロジェクトや事業内容であれば多額の資金を調達することが可能になるかもしれません。

参考:https://greenfunding.jp/lab/projects/3016/activities/9712

クラウドファンディングの種類

さて、そんなクラウドファンディングですが、主に以下3種類に分類することができます。

購入型:

支援者がプロジェクトを支援する代わりに、将来の製品やサービスを事前に購入する仕組みです。

支援者はプロジェクトの成功によって特典を受け取り、クリエーターは製品の開発や生産に必要な資金を調達します。

 

寄付型

支援者が特定のプロジェクトや目的に対して金銭的な寄付を行う仕組みです。

支援者は自分の意図や興味に合ったプロジェクトに寄付し、クリエーターや団体はその資金を利用して社会的な課題解決や文化的な活動を実現します。

寄付型のクラウドファンディングは善意や共感に基づいて行われ、金銭以外の形での感謝や報酬が提供されることもあります。

 

金融型

事業者が資金調達のためにインターネット上で投資家から資金を募る仕組みです。

投資家はプロジェクトや企業に対して出資し、その見返りとして利益や配当を受け取ることが期待されます。

この形式では、投資家はリターンやリスクを考慮して投資を選び、事業者は資金を調達し成長を促進することができます。金融型クラウドファンディングは、小規模事業や新興企業の資金調達手段として注目されています。

最もオーソドックスな形式は「購入型」のクラウドファンディングでしょう。

新規プロジェクトに関する「リターン」が見込み客のニーズを満たしていれば多くの支援が期待できます。

その他公益的・社会貢献性の高いプロジェクトを立ち上げる場合であれば「寄付型」も良いでしょうし、株式やファンドの知識があるのなら「金融型」でも良いと思います。

いずれにしても、自身のプロジェクトと親和性の高いクラウドファンディング形式を選ぶようにしましょう

クラウドファンディングのメリット

クラウドファンディングで資金調達するメリットとしては、主に以下2つが挙げられます。

①個人でも資金調達を行うことができる

クラウドファンディングの比較対象としては、政府系金融機関等(日本政策金融公庫等)からの融資などが想定されますが、それらと比較すると資金調達のハードルは低いと言えます。

→金融機関の融資審査は、これまでビジネスとして確立していない新規事業に対して慎重になる傾向があります(将来性が不明確であり、貸し倒れる可能性が高いため)。

②支援者からのニーズの大きさを知ることができる。

支援者の投資や購入行動は、市場でのニーズや関心を示す指標となります。また、支援者とのコミュニケーションやフィードバックも、プロジェクトの改善や発展に役立つ情報を提供します。

クラウドファンディングは、起案者が直接的な関与や反応を得ることができるので、プロジェクトのニーズを把握する手段として有用です。

これらをメリットに感じる方は、クラウドファンディングの利用を是非ご検討ください。

クラウドファンディングのデメリット

クラウドファンディングで資金調達するデメリットとしては、主に以下2つが挙げられます。

①時間や労力を費やす必要性がある

ReadyforやCAMPFIRE等のクラウドファンディングプラットフォームには多くのプロジェクトが存在し、競争が激化しております。

注目度を高めるためには、マーケティングやプロモーションに時間や労力を費やす必要があります

②アイデア盗用のおそれ

クラウドファンディングでは、プロジェクトの詳細やアイデアを一般の人々と共有することになります。このため、知的財産の保護やアイデアの盗用に関するリスクが存在します。

実際に、起案者のアイデアが公開からわずか1週間後に、盗用され、類似した商品がオンラインショップで販売されるといった事案があったようです。

クラウドファンディングで資金調達する流れ

クラウドファンディングで資金調達する流れは以下の通りです。

  1. クラウドファンディングのサイトに会員登録し、申請。サイトから審査を受ける
  2. プロジェクトをクラウドファンディングサイトに公開
  3. 期限までに支援者からの出資を待つ
  4. 目標金額達成、もしくは未達成にて公開終了
  5. 支援者に活動報告やリターンの発送などを行う

この流れにて一番重要なのは、一番上の「審査を受ける」部分です。

プロジェクト実施に伴い、法的に定められた資格や免許が必要な場合には、各種証明書等の写しの提出があるかといったことや社会的に問題はないかなどが審査されます。

クラウドファンディングの募集方式

続いて、クラウドファンディングの募集方式について解説していきます。

All-In方式とAll-or-Nothing方式

クラウドファンディングは以下2つの実施方式があります。

All-In方式:目標金額に達さなくても支援金額を全て受け取れる

→既にプロジェクト等を実施予定の方向け

All-or-Nothing方式:目標金額に達さないと支援金額が受け取れない

→目標金額に到達しないとプロジェクト等を実施できない方向け

どちらの方式であれ、資金を受け取った場合は必ずプロジェクトを実施しなくてはいけません。

つまり「All In方式」だと目標金額に達していなかった場合でもプロジェクトを実行しなくてはならないので、資金が足らない場合また別途で資金調達を行う必要があります。

かといって「All or Nothing方式」だと、目標未達成の場合資金を受け取れないため、時間と手間をかけた挙句、1円も資金調達を得られないというケースも想定されます。

それぞれの注意点を踏まえた上で、プロジェクトに適した実施方式を選択しましょう。

まとめ

今回はクラウドファンディングでの資金調達について解説しました。

クラウドファンディングは誰でも比較的簡単に資金調達を行えて、なおかつ支援者のニーズを図れるというメリットがあります。

しかし一方で、プロジェクト等の魅力や市場におけるニーズが不足しており資金が集まらないというデメリットも存在します。

資金調達において、クラウドファンディングにそこまでメリットを感じない方は、ぜひ「日本政策金融公庫の創業融資のご利用も検討してみてください。

弊社では日本政策金融公庫の創業融資や保証協会付き融資(信用金庫等)の代行サポートを行っております。創業融資のことでお困りの場合には、お気軽に創業融資代行サポート(CPA)にご相談ください。

 

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