はじめに:美容室開業を成功させるために
美容室開業を成功させるためには、事前に押さえておくべきポイントを正しく理解し、計画的に準備を進めることが重要です。
美容室やサロンを開業するには、美容師免許などの資格の確認に加え、保健所や税務署への各種届出など手続きが多いです。
また、資金計画・資金調達も欠かせません。
この記事では美容室開業を検討している方に向けて、開業準備から資金面まで、専門家が分かりやすく解説します。
◻️美容室開業の流れ
◻️美容室開業に必要な手続き・届出
◻️美容室開業に必要な費用
◻️自己資金の目安
◻️美容室開業のおすすめの資金調達方法
◻️美容室開業の成功ポイント

監修:駒田 裕次郎 駒田会計事務所【コマサポ】代表
【来歴】大手監査法人の経験を活かし、創業支援・補助金サポートを中心とする「駒田会計事務所」を東京・渋谷に設立。資金調達や事業計画の作成、税務や経営相談まで顧客に寄り添うきめ細やかなサポートを提供。
【実績】創業融資・補助金の支援実績は、累計3,000件以上(2025年1月末現在)
【所有資格】公認会計士・税理士・認定支援機関
「一人ひとりの起業家の成功を願い、日本の未来を明るくする」をモットーに、日々奔走。
目次
この記事は、認定支援機関・税理士監修のもと作成しています。公的な情報に基づき、正確な情報を提供します。
美容室開業の全体像とスケジュール
美容室の開業までの日数:9〜12か月程度
美容室の開業には、一般的に9〜12か月程度かかるとされています。
なお、居抜き物件(既に内装工事が施されている物件)の場合は、ほとんど内装工事を行わなくてよいため、費用が削減でき、準備期間が短縮されます。
ここでは、美容室開業までの流れをステップごとに分けて解説していきます。

1⃣ コンセプト設計・事業計画書作成
2⃣ 物件選び
3⃣ 資金調達
4⃣ 内装工事・設備導入
5⃣ 各種手続き
6⃣ オープン準備
1. コンセプト設計・事業計画書作成
美容室開業の第一歩は、コンセプト設計と事業計画書の作成です。
まず、コンセプトを決定しましょう。
どのような美容室にしたいのか、どの層をターゲットにするのかを明確にし、そのコンセプトをもとに事業の方向性を決めましょう。
コンセプトが固まったら、事業計画書を作成します。
▫️創業の動機
▫️経営者の略歴等
▫️取扱商品・サービス
▫️取引先・取引条件
▫️必要な資金
▫️資金調達の方法
▫️事業の見通し
事業計画書の中でも、特に重要なのがお金に関する項目です。
開業に必要な初期費用や当面の運転資金の見込み、開業後の売上予測などを整理し、根拠のある数値に落とし込んで計画を立てることが必要です。
必要資金や売上予測を具体化することで、開業後のイメージが明確になるだけでなく、資金調達や創業融資を検討する際の土台にもなります。
下記の記事で、美容室の事業計画書の書き方を具体例を用いて解説しています。
2. 物件選び
事業計画書が完成したら、次のステップは物件選びです。
物件の立地や条件は、開業後の集客や家賃などの固定費に直結する重要な部分です。
そのため、開業予定エリアの人口・ターゲット層・競合状況・価格帯など市場調査を行い、慎重に検討しましょう。
居抜きとは
居抜き物件とは、前のテナントが使用していた内装や設備が残された状態の物件を指します。
美容室の場合、シャンプー台やセット面、給排水設備などがそのまま使えるケースもあり、初期の内装工事費を抑えやすい点が特徴です。
一方で、レイアウトやデザインの自由度は限られ、設備の劣化状況によっては追加の修繕費が発生することもあります。
スケルトン物件とは
スケルトン物件とは、内装は一切施されておらず、コンクリートはそのままで配管や配線もむき出しになっている状態です。
そのため、オーナーが一から自由に内装の設計・デザインが可能となりますが、デメリットとして内装費用が跳ね上がります。
居抜き物件とスケルトン物件を比較すると「できるだけ居抜き物件の方がいいのでは」と考える方が多いと思いますが、実は注意が必要です。
なぜなら、居抜き物件=良物件とは限らないからです。
良い「居抜き物件」に巡り合うことができれば、開業・創業時の設備投資額を大きく抑えることができます。
しかし、居抜き物件ということは前に同じ場所で美容室を経営していたオーナーがいて、何らかの理由で撤退したということです。
たとえば、撤退理由が立地面で思ったよりも認知が進まず、新規のお客様の獲得が難しかった・・・という可能性も考えられます。
そのため、居抜き物件を検討する際は、設備の状態だけでなく、撤退の理由もしっかり調査して検討しましょう。
3. 資金調達
物件が決まったら、資金調達を進めましょう。
美容室開業には、店舗取得費や内装工事費、設備費に加え、運転資金が必要になります。
これらの資金をすべて自己資金だけでカバーするのは難しいため、創業融資などの融資を活用することが一般的です。
美容室開業におすすめの資金調達方法は後の章で詳しく解説しています。
4. 内装工事・設備導入
物件を契約したら、内装工事と美容器具や設備の購入や納品スケジュールの調整を進めていきます。
なお、美容室は店舗の内装や設備が保健所の基準を満たしていなければ、営業許可を受けることができません。
内装工事を進めたあとに修正が必要になると、追加費用やスケジュールの遅れにつながるため、工事を始める前に保健所へ事前相談を行うことが重要です。
保健所の手続きは後の章で詳しく解説しています。
5. 各種手続き
内装工事や設備の準備と並行して、開業に必要な各種手続きを行いましょう。
なお、美容室の開業は、必要な届出や手続きが少なくありません。
そのため、早めに手続きの全体像を把握し、計画的に進めることが重要です。
各種手続きについては、後の章で詳しく解説しています。
6. オープン準備
内装工事や各種手続きが整ったら、本格的なオープン準備に入ります。
▫️ホームページ作成、ポータルサイトの登録など
▫️予約システム・POSシステムの導入など
▫️決済システム(クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など)
▫️消耗品・備品の用意など
スムーズに営業を開始するためには、必要な備品を揃えるだけでなく、事前の集客やオペレーションの整備も大切です。
美容室開業に必要な資格・免許
美容室を開業するためには、資格・免許が必須です。
▫️美容師免許(必須)
▫️管理美容師(美容師2名以上の場合)
美容師免許(必須)
美容師免許は、美容室を開業するうえで必要な資格です。
保健所から営業許可を受けるために必要となるだけでなく、創業融資の審査においても、美容師免許の写しの提出を求められるケースが一般的です。
美容師免許を持っていない場合
美容師免許を持っていない場合は、次のいずれかの対応が必要です。
①厚生労働省指定の美容学校で学び、実技試験と学科試験に合格して美容師免許を取得する
②美容師免許を持つ人を雇用する
管理美容師(美容師2名以上の場合)
美容室で2名以上の美容師が施術を行う場合、店舗には管理美容師を1名配置する必要があります。
管理美容師資格を取得するためには、次の要件を満たす必要があります。
▫️美容師免許取得後、3年以上の実務経験
▫️管理美容師講習会の受講
開業に必要な手続き・届出
美容室を開業する際には、複数の手続き・届出が必要です。
美容室の開業は、必要な手続きが多いので事前に全体像を把握して計画的に進めましょう。
▫️保健所:美容所開設届・立入検査
▫️消防署:消防検査
▫️税務署:開業届・青色申告承認申請書
▫️従業員を雇用する場合の手続き
▫️その他、自治体独自のルール・補助制度の確認
保健所
美容室を営業するためには、保健所からの営業許可が必須です。
なお、営業許可は保健所に必要書類を提出後、職員による立入検査が行われ、基準を満たしていると確認証が発行されます。
▫️開設届
▫️物件の設備の概要と内装平面図、見取り図
▫️従業者一覧
▫️医師の診断書
▫️美容師免許証(複数いる場合には管理美容師免許も必要)
▫️法人の場合には登記謄本
▫️検査手数料
※各管轄の保健所によって異なります
店舗の内装に不備があると、営業許可を受けられないので、内装工事を始める前に保健所への相談が必要
消防署
店舗の防災設備が基準を満たしているかを確認するため、消防署で消防検査を受けます。
消火器や非常照明、避難経路などがチェック対象となります。
税務署
税務署へ開業届を提出します。
提出しなくても罰則はありませんが、青色申告を行う場合は必須です。
提出目安は開業後1か月以内です。
青色申告のメリット
▫️最大65万円の特別控除
▫️赤字の繰り越しが可能
▫️家族の給与を経費計上できる など
節税面でのメリットが大きいため、青色申告を行う人が多いです。
従業員を雇用する場合の手続き
従業員を雇用する場合は、個人事業主・法人を問わず労働保険への加入が必要です。
労働保険は、次の2つで構成されている
▫️雇用保険:失業時の給付
▫️労災保険:業務中・通勤中のケガや事故への補償
従業員を雇用する場合の主な届出一覧
| 書類 | 提出先 | 提出期限 |
| 保険関係成立届 | 労働基準監督署 | 事業開始から10日以内 |
| 概算保険料申告書 | 労働基準監督署/都道府県の労働局 | 事業開始から50日以内 |
| 雇用保険料申告書 | ハローワーク | 事業開始の翌日から10日以内 |
| 雇用保険被保険者資格届 | 雇用した日の属する月の翌月10日まで | |
| ⚠️法人の場合は、従業員の社会保険(健康保険、厚生年金)への加入が必須 | ||
| 健康保険・厚生年金保険 新規適用届 | 年金事務所 | 法人設立日(または従業員を雇用した日)から5日以内 |
| 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届 | 従業員を雇用した日から5日以内 | |
| 健康保険 被扶養者(異動)届(該当する場合) | 扶養に該当した日から 5日以内 | |
美容室開業に必要な費用
ここでは、開業に必要な費用を解説します。
美容室の開業の費用相場
美容室の開業の費用:総額1,000万円前後
美容室の開業にかかる費用は、店舗の規模や立地によって大きく異なりますが、一般的には設備資金と運転資金を合わせて総額1,000万円前後が一つの目安とされています。
たとえば、カット専門店のように席数が少なく、サービス内容を絞った小規模な店舗であれば、500万円程度から開業が可能なケースもあります。
一方で、複数席を備えたサロンでは1,200万円以上かかる場合も珍しくありません。
また、居抜き物件かスケルトン物件かによって金額は大きく変わります。
ここからは、項目ごとの費用を見ていきましょう。
設備資金
設備資金:800万円前後
設備資金とは
設備資金とは、一時的に必要な資金のこと。
具体的には、店舗や事務所の敷金・礼金や備品などにかかる費用です。
設備資金は、美容室開業費用の中でも大きな割合を占め、おおよそ800万円前後かかるといわれています。
▫️店舗内装工事代:500万円程度
▫️什器・備品代:200~300万円程度
店舗内装工事代
店舗内装工事費は、美容室の開業資金の中で最も大きな費用です。
一般的には500万円前後が相場とされています。
特に、テナントが「居抜き物件」か「スケルトン物件」かによって設備資金が大きく変わってきます。
居抜き物件とスケルトン物件の違いについては、前の章で詳しく解説しています。
什器・備品代
什器・備品代とは
美容器具や店内設備など、店で美容行為を行うために必要な設備代のこと
メーカーによって価格差はありますが、什器・備品代は200~300万円程度が相場とされています。
▫️セット椅子
▫️シャンプー台
▫️デジタルパーマ機器
▫️ヘアスチーマー
▫️ワゴン
▫️スツール
▫️タオルウォーマーなど
中でも高額になりやすいのがシャンプー台です。
シャンプー台:55〜160万円前後
▫️本体価格:30〜100万円
▫️工事費:25〜60万円
価格だけでなく、使い勝手や見た目、店舗コンセプトとの相性も考慮して選ぶことが重要です。
運転資金
運転資金:半年〜1年分(150万円程度)
設備資金とは別に、運転資金の確保しておくことも重要です。
運転資金とは
運転資金とは、継続的に使う資金のこと。
具体的には、家賃、人件費、広告費、仕入れ費用、広告費などにかかる費用のことです。
開業直後は売上が安定しないことも多いため、半年〜1年分程度の運転資金を用意しておくと安心です。
美容室の場合は150万円程度が目安になります。
美容室開業におすすめな資金調達方法
前の章で説明したとおり、美容室の開業には総額1,000万円前後の資金が必要です。
この金額を全額自己資金で用意するのは現実的ではないため、多くの方が融資制度を活用して開業資金を準備しています。
▫️日本政策金融公庫:最もおすすめ
▫️制度融資:低金利が魅力
▫️補助金・助成金:返済不要
ここでは、おすすめの資金調達を解説します。
自己資金の目安
自己資金:融資額の1/3(300万円程度)
創業融資を利用する場合は、自己資金が必要です。
制度によっては要件として自己資金額の明確な記載がないものもありますが、融資額の1/3程度の自己資金が目安とされています。
そのため、美容室の開業では300万円程度の自己資金を準備しておくと資金計画を立てやすくなります。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、創業時の資金調達方法として利用する人が多く、王道の融資といえるでしょう。
美容室の開業で融資を検討する場合は、最もおすすめな選択肢です。
日本政策金融公庫とは?
国が100%出資する政府系の金融機関(政策金融機関)です。
そのため、国の政策(中小企業支援や地域活性化など)を実行する役割を担っており、日本経済の活性化や中小企業・創業者の支援を目的としています。
新規開業・スタートアップ支援金
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 以下のいずれかに該当する方が対象です。 🔷これから新たに事業を始める方 🔷事業開始後おおむね7年以内の方 |
| 融資限度額 | 7,200万円(うち運転資金は4,800万円まで) |
| 金利 | 基準金利:2.30~4.90% *決算が2期未満の方は、原則として0.65%(雇用の拡大を図る場合は0.9%)引下げ |
| 返済期間 | 🔷設備資金:20年以内 🔷運転資金:10年以内 *うち据え置き期間5年以内 |
| 担保・保証人 | 原則不要 |
| 自己資金 | 要件は明記されていませんが、融資希望額の30%程度が望ましいです |
*参照:日本政策金融公庫|新規開業・スタートアップ支援資金
👍メリット
▫️申込みから融資実行までのスピーディー(1カ月程度)
▫️保証人は個人・法人ともに原則不要
⚠️注意点
▫️他の制度(制度融資)に比べると金利が高い
※民間金融機関と比べたら低金利
👍メリット
日本政策金融公庫は申込みから融資実行まで1カ月程度で、制度融資と比べるとスピーディーです。
また、保証人は個人・法人ともに原則不要のため、誰でも利用しやすい制度といえます。
⚠️注意点
民間金融機関と比べたら低金利ですが、制度融資に比べると少し金利が高い傾向があります。
しかし、他の制度と併用してさらに金利を下げることが可能です。
生活衛生貸付
創業時は新規開業・スタートアップ支援金を利用する方が多いですが、日本政策金融公庫には業種に特化した制度もあります。
生活衛生貸付は、美容系の同業組合に加入している場合、金利が1%ほど下がります。
| 項目 | 内容 |
| 対象 | ▫️生活衛生関係の事業を営む方 ▫️理容学校・美容学校を経営する方 |
| 資金用途 | 設備資金 |
| 融資限度額(美容業の場合) | 7,200万円 |
| 金利(美容室の場合は基準金利~特別利率Cが適用) | 1.55%~4.90% |
| 返済期間 | 13年以内 *うち据置期間1年以内(返済期間が7年超の場合2年以内) |
| 注意点 | 都道府県知事の「推せん書」が原則必要 ⚠️設備資金の申込金額が500万円以下の場合は不要 |
※金利は2026年2月時点(最新の金利は日本政策金融公庫 金利情報をご確認ください)
出典:日本政策金融公庫 一般貸付(生活衛生貸付)
振興事業貸付
振興計画の認定を受けた生活衛生同業組合の組合員の場合は、生活衛生貸付よりも有利な制度を利用できます。
| 項目 | 内容 | |
| 対象 | 生活衛生関係の事業を営む方であって、振興計画の認定を受けた生活衛生同業組合の組合員 | |
| 資金用途 | 設備資金及び運転資金 | |
| 融資限度額(美容業の場合) | 設備資金 | 7,200万円 |
| 運転資金 | 5,700万円 | |
| 金利(基準金利~特別利率Jが適用) | 1.40%~4.90% | |
| 返済期間 | 設備資金 | 20年以内 *うち据置期間2年以内 |
| 運転資金 | 7年以内 *うち据置期間2年以内 | |
| 注意点 | 都道府県知事の「推せん書」が原則必要 ⚠️設備資金の申込金額が500万円以下の場合は不要 | |
※金利は2026年2月時点(最新の金利は日本政策金融公庫 金利情報をご確認ください)
出典:日本政策金融公庫 振興事業貸付
制度融資
制度融資は、創業時の融資では日本政策金融公庫に次ぐ王道の融資です。
制度融資とは?
制度融資とは、信用保証協会が保証人の役割を担う公的な融資制度です。
信用金庫や銀行などの金融機関、地方自治体(都道府県・市区町村)、そして信用保証協会の三者が連携して行います。
自治体が発行する「あっせん書(紹介状)」を通じて申し込む仕組みで、いわゆる「信用保証協会付き融資」の一種です。
万が一返済が滞っても信用保証協会が代わりに返済(代位弁済)してくれる仕組みのため、金融機関のリスクが低く、創業したばかりの方でも利用しやすいのが特徴です。
制度融資の仕組み

例えば、東京都では「東京都中小企業制度融資」、渋谷区では「区の中小企業事業資金融資あっせん制度」といったように、各都道府県・市区町村ごとに独自の制度が用意されています。
制度融資は各自治体ごとで異なる
各自治体が地域の産業構造や中小企業の状況に合わせて、制度の設計と運営を行っているためです。
そのため、金利、保証料補助の有無、融資限度額などは地域によって違いがあります。
👍メリット
▫️金利が非常に低い(1%以内)
⚠️注意点
▫️申請から融資実行まで時間がかかる(3~4カ月程度)
▫️多くの場合、個人保証を求められる
▫️事業計画書の指導を受ける必要がある
👍メリット
制度融資は、自治体の利子補給制度があるため、金利が低く設定されているケースが多いのが特徴です。
条件によっては、年1%未満の金利で利用できる場合もあり、長期的な返済負担を抑えやすくなります。
⚠️注意点
審査は金融機関と信用保証協会の両方で行われるため、やや時間はかかります。
申請から融資実行までは、おおむね3~4カ月程度を目安に見ておく必要があります。
また、事業計画書の指導を受ける必要があります。
そのため、申請者が何度か自治体の窓口に通う必要があります。
指導を受ける期間は通常1カ月程度です。
さらに制度融資では、法人・個人事業主を問わず、代表者の個人保証が必要になるケースが多い点にも注意が必要です。
なお、連帯保証については信用保証協会が保証人の役割を担うため、必要はありません。
下記の記事で、制度融資について詳しく解説しています。
補助金・助成金
補助金・助成金の活用もあわせて検討することをおすすめします。
補助金とは
主に経済産業省が管轄し、事業の立ち上げや拡大、研究開発などを支援する、返済不要の資金のことで、審査を経て、採択された事業者に支給される
助成金とは
主に厚生労働省が管轄し雇用促進や待遇改善を目的とした、返済不要の資金のことで、条件を満たせば支給される
👍メリット
▫️返済不要
⚠️注意点
▫️後払いの形式で支給
▫️申請手続きの手間が大きい
▫️補助金は、要件を満たしていても、採択される必要がある
▫️受給後の実績報告が必要な場合がある
👍メリット
補助金・助成金は利用条件は限定されていますが、原則として返済の必要がない資金調達方法です。
活用できれば、自己資金や融資の負担を大きく軽減できます。
⚠️注意点
補助金・助成金は、後払いの形式で提供される仕組みです。
条件を満たしていることが確認された後や、事業を実施した後に支給されるため、一時的に事業者が費用を負担することが必要です。
また、申請には必要な書類や情報提供が多く、手続きが複雑で時間がかかることがあります。
特に補助金は採択される必要があるため、すべての申請者が必ず受けられるわけではありません。
そのため、専門家(税理士、公認会計士、認定支援機関等)のサポートを受ける方が多いです。
さらに、助成金や補助金を受け取った後には、実施内容や成果を報告する必要がある場合があります。
その際、報告書の提出や実績の証明が求められることがあります。
報告内容が不適切と判断された場合は、補助金額が減額されることもあるため注意が必要です。
下記の記事で、創業に利用できる補助金・助成金について詳しく解説しています。
美容室開業の成功のポイント
美容室の開業を成功させるにはいくつか大切なポイントがあります。
美容室の開業に失敗・廃業しないためも、しっかり確認しましょう。
▫️他社と差別化を図る
▫️見込み客の確保
▫️継続的な改善
▫️専門家のサポートを受ける
他社と差別化を図る
美容室で成功するには、他店との違いを明確にすることが欠かせません。
数ある美容室から顧客に選ばれるためには、独自の魅力を打ち出し、競争力を高めていくことが重要です。
◻️独自のコンセプト
▫️ショートカット専門/似合わせカットに特化
▫️韓国風カット・韓国トレンド特化サロン
▫️ブリーチ・ハイトーンカラーが得意なサロン など
◻️他店にはない特殊メニューの提供
▫️ネイルサービスとの併設・同時施術
▫️髪質改善・トリートメント特化メニュー
▫️メイク・眉カット・アイブロウデザインのセット提供 など
◻️地域密着型のサービス
▫️スピード仕上げメニュー
▫️個室施術
▫️近隣の飲食店・カフェなどと提携したクーポン配布 など
見込み客の確保
開業後に安定した売上を作るためには、オープン前から見込み客を増やしておくことが重要です。
ターゲットとなる顧客層を意識しながら、事前にマーケティング活動を行いましょう。
▫️SNSの活用(施術事例を写真や動画で紹介)
▫️ポータルサイトでクーポンを配布
▫️ポスティングによる地域向け告知
継続的な改善
美容室経営は、オープンして終わりではありません。
常に運営やサービスを見直し、改善を続けていくことが、顧客から選ばれるサロン経営につながります。
▫️口コミや顧客の声を確認する
実際の意見や要望をもとに、サービス内容や接客を改善する
▫️スタッフ教育の実施
技術力や接客力向上のため、定期的な研修やフォローを行う
▫️最新トレンドの把握
技術やトレンドを継続的に取り入れ、時代に合ったサービスを提供する
専門家のサポートを受ける
美容室の開業には、多くの手続きや届出が必要です。
また、美容室は開業数が多い一方で、廃業・倒産が少なくない業種とされているため、資金調達においても事業コンセプトや他社との差別化がしっかり整理できているか厳しく審査されます。
そのため、美容室の開業時は専門家(税理士・公認会計士・認定支援機関など)のサポートを受けることをおすすめします。
それにより、開業準備や資金調達がスムーズに進めやすくなります。
まとめ|美容室開業は準備と計画が鍵
今回は、美容室開業について解説しました。
記事の詳細は下記の通り。
◻️美容室開業の流れ
1⃣ コンセプト設計・事業計画書作成
2⃣ 物件選び
3⃣ 資金調達
4⃣ 内装工事・設備導入
5⃣ 各種手続き
6⃣ オープン準備
◻️美容室開業に必要な手続き・届出
▫️保健所:美容所開設届・立入検査
▫️消防署:消防検査
▫️税務署:開業届・青色申告承認申請書
▫️従業員を雇用する場合の手続き
▫️その他、自治体独自のルール・補助制度の確認
◻️美容室開業に必要な費用
▫️開業に必要な費用は総額1,000万程度
▫️設備資金は800万前後
▫️運転資金は半年〜1年分(150万円程度)
▫️自己資金の目安は融資額の1/3
◻️美容室開業でおすすめな資金調達方法
▫️日本政策金融公庫
▫️制度融資
▫️補助金・助成金
◻️美容室開業の成功ポイント
▫️他社と差別化を図る
▫️見込み客の確保
▫️継続的な改善
▫️専門家のサポートを受ける
美容室の開業は「やりたい気持ち」だけでなく、事前の準備と事業計画、資金調達が成功の分かれ道になります。
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