「自宅でデイサービスを開業できたら、家賃もかからないし現実的かも」
「でも、許可や基準が厳しそう…」
「自己資金もあまりないけど、融資って通るの?」
こうした不安を感じている方は、とても多いです。
実際、デイサービスの開業は自宅でも可能です。
ただし、「建物」「制度」「資金」の3つをクリアしなければ、途中で止まってしまうケースも少なくありません。
この記事では、以下のことをわかりやすく解説します。
自宅で本当に開業できるのか
どれくらいの資金が必要なのか
自己資金が少なくても融資は通るのか
まだ「やるかどうか迷っている」段階でも大丈夫です。
まずは、『できるかどうか』を一緒に整理していきましょう。
| 監修: 駒田 裕次郎 駒田会計事務所【コマサポ】代表 | ||
| 【来歴】大手監査法人の経験を活かし、創業支援・補助金サポートを中心とする「駒田会計事務所」を東京・渋谷に設立。資金調達や事業計画の作成、税務や経営相談まで顧客に寄り添うきめ細やかなサポートを提供。 【実績】創業融資・補助金の支援実績は、累計3,000件以上(2026年2月末現在) 【所有資格】公認会計士・税理士・認定支援機関 | ![]() | |
| 「一人ひとりの起業家の成功を願い、日本の未来を明るくする」をモットーに、日々奔走。 | ||
目次
自宅でのデイサービス開業でも、リフォームなどが必要なことから資金調達は必須となります。
コマサポでは資金調達についてのご相談を承っております。お気軽にご連絡ください。
デイサービスは自宅でも開業できる?
結論:条件を満たせば自宅開業は可能です
デイサービス(通所介護)は、自宅を活用して開業することも可能です。
いわゆる「民家型デイサービス」と呼ばれる形です。
ただし、「自宅だから簡単にできる」というものではありません。
開業に必要な3つの前提条件
① 法人であること(個人では不可)
デイサービスは、原則として法人での運営が必須です。
個人事業主のままでは指定を受けられません。
② 指定基準を満たすこと
人員などの指定基準を満たすことが必要となります。
- 人員基準(管理者・生活相談員・介護職員など)
- 設備基準(食堂・機能訓練室・トイレなど)
- 運営基準(サービス内容・記録など)
上記「3つの基準」を指します。
■人員基準
| 職種 | 配置基準 | 補足(実務ポイント) |
|---|---|---|
| 管理者 | 1名(原則:専従・常勤) | 他職種との兼務は条件付きで可(小規模事業所など) |
| 生活相談員 | 利用者数に応じて配置 | 社会福祉主事・社会福祉士・介護福祉士などの資格が必要 |
| 看護職員 | 利用者数に応じて配置 | 看護師または准看護師/健康管理・医療的対応を担う |
| 介護職員 | 利用者数に応じて配置 | サービス提供の中心となる職種 |
| 機能訓練指導員 | 1名以上 | 理学療法士・作業療法士・看護師・柔道整復師など |
■設備基準
| 項目 | 基準内容 | 補足(実務ポイント) |
|---|---|---|
| 居住スペースとの区分 | 自宅開業の場合は明確に分離 | 玄関・動線も分けると審査で有利 |
| 食堂・機能訓練室 | 利用者1人あたり3.3㎡以上 | 一体利用も可(兼用OK) |
| 相談室 | プライバシー確保(遮蔽物等) | 完全個室でなくても可 |
| 事務室 | 事務作業ができるスペース | 書類保管・PC作業環境が必要 |
| 静養室 | 必要時に対応できるスペース | 体調不良者対応用 |
| トイレ・洗面設備 | 利用者数に応じて設置 | バリアフリー対応が望ましい |
■運営基準
| 項目 | 基準内容 | 補足(実務ポイント) |
|---|---|---|
| 運営規定 | 目的・営業時間・利用料などを明記 | 指定申請時に必須書類 |
| 利用者定員 | 設備・面積に応じて自治体が認可 | 勝手に増やすことは不可 |
| 安全・衛生管理 | 事故防止・感染症対策・BCP策定 | 近年は特に厳格化(義務) |
| 個人情報保護 | プライバシーに配慮した運営 | 記録管理・対応体制が必要 |
※詳しくは厚生労働省の公式サイトや公式資料をご確認ください。
③ 自治体との事前協議
開業前に、必ず自治体(指定権者)との協議が必要です。
自宅デイサービスで最も重要な「建物・立地の条件」

用途地域と用途変更の基本(見落としがちなポイント)
まず最初に確認すべきなのが、その場所でデイサービスができるかどうかです。
これは「用途地域」や「建物の用途」によって決まります。
用途地域について
用途地域とは、簡単に言うと
👉「そのエリアでどんな建物や事業をしてよいか」を定めたルールです。
都市計画法という法律に基づいて、市区町村ごとに指定されています。
(市街化区域や第1種・第2種低層住居専用地域など)
デイサービスは「福祉施設」にあたるため、どの地域でも自由に開業できるわけではありません。
たとえば同じ住宅地でも、
- 問題なく開業できるケース
- 条件付きで可能なケース
- そもそも難しいケース
があるため、注意が必要です。
用途変更が必要になるケース
もともと「住宅」として使っていた建物を、
「事業用(通所介護施設)」として使う場合、
一定の条件(広さなど)を超えると「用途変更」という手続きが必要になります。
福祉系施設には一般の建物より厳しい基準が設けられるケースも多いため、
しっかりと自治体や専門家(建築基準法や介護の指定基準に詳しい建築家など)に相談や確認を行いましょう。
設備基準(バリアフリー・面積・区画)
次に重要なのが、設備基準です。
デイサービスでは、利用者が安全に過ごせるように、細かい基準が定められています。
主なチェックポイント
- 段差がない、または解消されているか
- 手すりが適切に設置されているか
- トイレが利用者に対応しているか
- 食堂・機能訓練室の広さが足りているか
特に注意したいのが、「一般住宅ではそのまま使えないことが多い」点です。
そのため、ほとんどの場合は改装が前提になります。
生活空間との分離はどこまで必要か
自宅開業ならではの大きなテーマが、「生活と仕事の境界線」です。
動線分離の考え方
最低限意識したいのは、
- 利用者と家族の動線を分ける
- 生活スペースと事業スペースを明確に区切る
という点です。
家族・生活への影響と対策
実際に運営が始まると、
- 生活音の問題
- プライバシーの問題
- 来客によるストレス
などが発生する可能性があるため、事前によくシミュレーションや話し合いを行いましょう。
近隣トラブル対策(送迎・騒音)
見落とされがちですが、近隣との関係も非常に重要です。
想定されるトラブル
- 送迎車の出入り
- 駐車スペース不足
- 利用者の出入りによる騒音
これらは、事前に配慮しておくことで防げるケースが多いです。
開業資金はいくら?自宅でも意外とお金がかかる理由

開業資金の目安:500万〜800万円
自宅開業といっても、完全に低コストで始められるわけではありません。
開業資金の目安をまとめました。
| 項目 | 金額目安 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 改装費 | 約300万円 | 段差解消、手すり設置、トイレ改修、間取り変更など | 物件によって大きく変動。消防設備で+100万円以上になることも |
| 車両費 | 約150万円 | 送迎用の軽自動車・福祉車両など | 中古を活用すればコスト削減可能 |
| 設備・備品 | 約100万円 | ベッド、テーブル、椅子、介護用品など | 最低限からスタートし、徐々に拡充も可能 |
| 運転資金 | 約200万円 | 人件費、家賃(自宅でも一部)、光熱費など | 売上入金までの2〜3ヶ月を乗り切るために必須 |
見落としがちなコスト
消防設備で費用が大きく変わる
スプリンクラーなどが必要になると、100万円単位で変わることもあります。
保険(住宅→事業用)
自宅のままだと不十分な場合があり、
事業用の保険への切り替えが必要になります。
自宅改装費は物件ごとに大きく異なる
同じ「自宅開業」でも、
- 築年数
- 構造
- 現状の設備
によって費用は大きく変わります。
運転資金の重要性(介護報酬の入金タイミング)
デイサービスは、売上(介護報酬)が2ヶ月程度遅れて入金されます。
例:
🔹5月 サービス提供
↓
🔹翌月10日までに請求を行う(この場合は6月10日)
↓
🔹7月末に入金される
自己資金が少なくても創業融資は通る?
自宅での開業にも意外と資金が必要なことがわかりました。
では、資金調達についてはどういった手段があるのでしょうか。
自己資金が少ない場合でも融資を受けることが可能なのか、
創業融資におすすめの日本政策金融公庫の融資制度をご紹介します。
日本政策金融公庫融資の基本
日本政策金融公庫では、創業者向けの融資制度があります。
個人事業主の方に最も多く利用されている融資制度で、創業融資の正式名称が「新規開業・スタートアップ支援資金」です。実績がない段階でも申請でき、原則として無担保・無保証人、返済期間が長いことが特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 以下のいずれかに該当する方が対象です。 🔷これから新たに事業を始める方 🔷事業開始後おおむね7年以内の方 |
| 融資限度額 | 7,200万円(うち運転資金は4,800万円まで) |
| 金利 | 基準金利:2.40~4.80% *決算が2期未満の方は、原則として0.65%(雇用の拡大を図る場合は0.9%)引下げ |
| 返済期間 | 🔷設備資金:20年以内 🔷運転資金:10年以内 *うち据え置き期間5年以内 |
| 担保・保証人 | 原則不要 |
| 自己資金 | 要件は明記されていませんが、融資希望額の30%程度が望ましいです |
*参照:日本政策金融公庫|新規開業・スタートアップ支援資金
審査で見られるポイント
日本政策金融公庫の融資審査で見られる主なポイントは以下のとおりです。
- 自己資金
- 事業計画
- 経験との整合性
詳しく解説している記事がありますので、ご参照ください。
自己資金+経験で評価されるケース
日本政策金融公庫の審査では、自己資金が重要です。
ですが、自己資金が少ないからといって融資が獲得できないとも限りません。
自己資金の少なさを上回る、他のアピールポイントがあれば良いのです。
例えば、
👉自己資金150万円
👉介護経験15年
この場合、「経験の裏付けがある創業」として評価される可能性があります。
女性向け優遇制度など
日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金には、
- 女性
- 一定年齢以上(シニア)
- 一定年齢以下(若者)
などに対する優遇制度があります。
条件に当てはまる場合は、利率面で有利になるため、該当する場合は積極的に利用しましょう。
開業後のポイント(集客・人材・運営)
ここからは開業後のポイントです。
ケアマネ営業と事業計画の関係
「営業が苦手でも大丈夫?利用者はちゃんと集まるかな?」
そのような不安を抱える方は多いと思います。
利用者は、基本的にケアマネ経由で紹介されます。
つまり、「ケアマネに選ばれるかどうか」が集客のポイントになります。
ケアマネに選ばれるためには、以下のポイントに注力しましょう。
① 強みをはっきりさせる
「なぜこの施設を選ぶのか」を伝えましょう。
② 具体的に伝えられるようにする
抽象的ではなく、イメージできる形で説明しましょう。
③ 事業計画に落とし込む
「どうやって利用者を集めるか」はそのまま売上の根拠になります。
これはそのまま、融資の事業計画にも影響するため、しっかりと整理しましょう。
小規模デイサービスの採用の現実
小規模デイサービスは、人数が少ないことや知名度が低いことから、
人材採用が難しい傾向があります。
特に開業直後は、実績もないことから応募が集まりにくいです。
現実的な対策として、以下に例を挙げます。
① 最初からフル採用を目指さない
② 「働きやすさ」で選ばれる設計にする
収支が安定するまでの期間
開業してすぐ満員になることは稀です。
資金計画においても半年〜1年は余裕を持つ設計が必要です。
自宅開業に向いている人と難しい人
向いている人/難しいケース
向いている人
- 介護現場の経験がある
- 地域に人脈がある(ケアマネなど)
- 自宅の改装が可能
- 資金計画を立てられる
難しいケース
- 建物が基準を満たせない
- 人員を確保できない
- 資金計画が曖昧
経験があり、しっかりと計画を立てられる人が自宅開業に向いていると言えます。
資金調達に不安がある場合は専門家に相談するという選択肢
もし、あなたが自宅でのデイサービス開業を検討していて資金調達に不安がある場合、
融資の専門家(税理士、公認会計士、認定支援機関)への相談も視野に入れましょう。
融資の可能性を知る第一歩として、まずは無料診断フォームで簡単に確認してみませんか?
まとめ
今回は自宅でのデイサービス開業について説明しました。
自宅でのデイサービス開業は、
- 条件を満たせば可能
- ただし資金と計画が重要
です。
そして多くの方が、
「できるかどうか分からない」
「資金が不安」
という段階で止まります。
もし今、「やりたい気持ちはあるけど、不安もある」のであれば、一度、資金計画などを実際に検討してみることをおすすめします。
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駒田会計事務所【コマサポ】
代表 駒田裕次郎 税理士・公認会計士・認定支援機関





































